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真面目な人は要注意!「適応障害」「うつ病」になりやすい性格とは?

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

「適応障害」は日常生活のストレスや環境の変化が引き金となり発症する病です。

「うつ病」とは異なり、明確なストレス要因がわかりやすいのが特徴です。

一説によると適応障害と診断された方は、5年後には40%以上がうつ病などに診断名が変更されているとも言われています。

適応障害の症状であるうつ状態や不安状態は身体へ影響したり、攻撃的な態度や過剰飲酒などの問題行動を起こしたりする恐れもあるため、社会生活へ悪影響を及ぼすことがあります。

適応障害の治療法は、うつ病の治療と同じく、休息を取る、規則正しい生活を送る、薬物療法、精神療法などで改善することが必要になります。

今回は「適応障害」と「うつ病」について解説したいと思います。

ストレスをためやすい性格とは?

私たちの周りにはさまざまなストレスがありますが、それらが害になるかならないかは、受け止める人の性格や感受性によって変わります。

どの程度のストレスが問題になるかは、その人の性格や考え方、生まれ育った環境、現在の環境などによって異なります。

なかでも性格は、遺伝的に持っている性質と生育環境によって、大部分が決まると言われています。

また、考え方も性格や環境によって変わってくるとされています。

では、どのような性格を持つ人がストレスをため込みやすく、適応障害やうつ病になりやすいのでしょうか?

・几帳面で真面目な人

几帳面で真面目、完璧主義、責任感が強くて何事にも一生懸命に取り組む人ほど、適応障害やうつ病になりやすいと言われています。

このような性格の持ち主は「こうすべきだ」という「べき思考」にとらわれやすいため、心身ともに限界に達しているのに、それに気がつかず「もっと頑張らなければならない」と自分に鞭打つ傾向があります。

・自分に厳しい

「べき思考」を持つ人は、自分にも他人にも厳しい面があるようです。

「べき思考」が他人に向けられた場合、ほとんどの人がそんな高い要求に応えてくれるはずもなく、結果的に自分自身で抱え込むことになってしまいます。

適応障害やうつ病になりやすい性格の人は、相手への不満を表明せずに「自分がしっかりするしかない」と仕事を抱え込んでいき、不満と過労とでストレスはたまる一方に…・

そうして、慢性的なストレスを抱え、ついに適応障害やうつ病を引き起こすケースがよくあります。

・言いたいことが言えない人

感情表現が下手で、自分が思っていることをなかなか口に出せないタイプの人も要注意です。

「人に何かを頼まれると断れない」「自分のことより相手のことを優先させてしまう」「言いたいことがあっても対立するのがイヤで遠慮してしまう」という人は、どうしてもストレスをため込みやすくなる傾向があります。

「これ以上できない」と思っていても、はっきり言えないため「私さえ我慢すればいい」と何でも一人で背負い込んでは心身ともに疲弊して、適応障害やうつ病を発症してしまうケースが少なくありません。

では、適応障害やうつ病になりやすい性格は直せるのでしょうか?

性格は約半分が先天的に決まっていると言われており、生育環境の影響を受けて形成される部分も大きいため、本人の努力で変えられる部分はあまり大きくないと言われています。

しかし、自分の性格をよく把握し、考え方や行動のパターンを知って、その時々で軌道を修正していけば、適応障害やうつ病を防ぐことができるでしょう。

対人関係のストレスが発症の要因に…

会社や学校でのトラブル、家族との不和によるストレスには特に注意が必要でしょう。

なぜなら、こうした対人関係上の問題が誘因となって、適応障害やうつ病を発症している人は多くいるからです。

患者さんの中には、職場や学校、家庭での対人関係に悩んでいる方が少なくありません。

他のことがストレスになっている場合でも、背後に対人関係の問題が隠れていることがあります。

たとえば、仕事が多忙、仕事の責任が重いといったストレスでも、背後には上司や同僚との関係が上手くいっていないといったケースもあります。

一方で対人関係が上手な人は、ストレスがたまりにくく、適応障害やうつ病になる確率は低いと言えるでしょう。

では、対人関係の上手・下手はどこで決まるのでしょうか?

さまざまあるかと思いますが、もっとも大きいものとしてコミュニケーションがきちっとできるかで決まる面があるのではないかと思います。

その時の立場や環境にもよりますが、自分の気持ちをのびのびと表現できれば「断りたくても断れない」というジレンマや「本当はこうしたかったのに」といったような不満は生じることは少なくなります。

また、トラブルが生じても自分が置かれている状況を上手に表現できて、頼みたいこともきちんと説明できれば、人に助けてもらうことも可能です。

まとめ

今回は適応障害やうつ病になりやすい性格を持つ人の特徴と対人関係のストレスの関連性について解説をしました。

発症しやすい性格を持っている人は、自分の性格を今一度振り返り、その時々で対処を考えていくと予防することができるかと思います。

私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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