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太陽フレアが地球に直撃!?5月11日に停電や通信障害を引き起こす可能性も、過去に起きた大事件を紹介

太陽表面で発生した「太陽フレア」©NASA

太陽は11年周期で巨大な爆発現象を起こすサイクルを繰り返しています、そしてその極大期が今年の2024年であることをご存知でしょうか。この爆発は「太陽フレア」と呼ばれており、強力な電磁波やガスを放出するのです。

そして、5月8~10日に大規模な太陽フレアが連続で5回発生したことが観測されました。早ければ10日夜には電磁波やガスが地球に到達すると考えられています。本記事では、太陽フレアの危険性や過去の大事件をご紹介します。

■太陽フレアが引き起こす大規模停電や通信障害

「太陽はいつも燃えてるし別に関係ないのでは?」とつぶやいたそこのあなた。太陽フレアは地球にも多大な影響を及ぼすのです。

例えば大規模なフレアが発生した場合、数日で地球に強力なX線が到達し、テレビや携帯電話が繋がらない事態が発生します。更には、高エネルギー粒子が地球に到達し、人工衛星が故障するなどの影響が出始める可能性もあります。その後には電気を帯びたガスが地球に到達し、大規模な停電を引き起こすことも考えられます。更に、これらの影響は最大で2週間も続くといわれています。この爆発により発せられた強力な電磁波やガスは地球にも到達し、日本でもオーロラが観測できる可能性があるのです。

太陽表面で発生したプロミネンス©Wikipedia
太陽表面で発生したプロミネンス©Wikipedia

■過去に太陽フレアが引き起こした大事件

2001年に発生した太陽フレアでは、飛行中の航空機との通信が途絶えるという事件が発生しています。航空機は自分が今どの位置を飛んでいるかを把握できない状況となり、墜落の危険性があった出来事でした。

1989年の太陽フレアでは、アメリカの変電所が故障したことや、9時間にわたり停電が続き600万人に影響を与える事態となりました。

そして、太陽フレアは地上だけではなく人工衛星にも影響を及ぼします。2022年にはスペースXが大量に打ち上げているスターリンク衛星のうち、約40基が制御不能となり、大気圏に落下しています。

今回の太陽フレアが大規模な事件を引き起こさないことを願っていますが、皆さんもご注意を。

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