警戒すべきは猛暑から大雨、特に西日本
令和元年(2019年)の猛暑日
令和元年(2019年)の夏は、7月下旬になっても気温の低い日が続き、最高気温が35度以上の猛暑日が多くなったのは、7月の末、まもなく8月になろうとする頃です。
そして、記録的な暑さとなりましたが、前年、平成30年(2018年)と比べると、猛暑日ののべ地点数は約半分にへっています。
体感的に去年並みの記録的な猛暑と感じた人も多かったかと思いますが、実際は昨年の半分以下です(図1)。
例年であれば、梅雨期間に時折出現する暑い日に、体が徐々に暑さに慣れ、その後に真夏の猛暑を迎えますが、令和元年(2019年)は、そうではありませんでした。
気温が低い梅雨期間が続いたために暑さに慣れていない体での真夏の猛暑です。
去年並みの猛暑と感じる人がいても不思議ではありません。
しかし、全国の猛暑日も8月23日以降、4日連続で0です。そろそろ猛暑日の季節も終わりそうです。
日本列島に前線が停滞
日本列島には、8月19日頃から前線ができはじめ、現在は、しっかりした停滞前線が西日本上空から東日本の南海上に伸びています(図2)。
気象庁では、秋雨前線や秋雨の定義をはっきりと定めず、「秋雨入り」と「秋雨明け」を発表していません。
気象庁ホームページにある「天気予報に用いる用語」では、秋雨前線を「夏から秋への季節の移行期に、日本付近に出現して長雨をもたらす停滞前線」としていますので、現在の停滞前線を秋雨前線と呼べると思います。
西日本の大雨
日本付近に秋雨前線が停滞しているところに、太平洋高気圧の縁辺をまわるように暖かくて湿った空気が流入しています。
気象庁が発表している5日先までの早期注意情報では、西日本を中心に5日先まで警戒が必要だとしています(図3)。
特に、九州北部と山口県では、8月27日と28日に大雨警報が発表となる可能性は「高」となっています。
28日は東北地方の日本海側までの広い範囲で、大雨警報が発表となる可能性が「中」となります。
そして、九州北部と山口県では、29日以降も、大雨警報が発表となる可能性が「中」の状態が続きます(図4)。
それだけではありません。
気象庁の発表している早期警戒情報は5日先までですが、ウェザーマップが発表している16日先までの天気予報では、9月3日まで雨が続く予報です(図5)。
しかも、降水の有無の信頼度は、9月1日まで、5段階で一番高いAが続いての傘マークです。
2日、3日の降水の有無の信頼度は、5段階で真ん中Cの傘マークですが、4日以降は傘マークがついていないといっても、降水の有無の信頼度は5段階で一番低いEです。
黒雲(雨が降りそうな曇り)マークのEですので、4日以降も雨が続く可能性があります。
台風も気がかり
さらに気がかりなことがあります。
それは台風です。
フィリピンの東海上には熱帯低気圧があり、これが24時間以内に台風に発達する見込みです(図6、タイトル画像参照)。
8月の台風としては発生緯度が低く、このまま西進してフィリピンに達すると考えられますが、台風周辺の積乱雲が太平洋高気圧の縁辺をまわるように北上し、秋雨前線を刺激すると大雨の可能性があります。
もし、台風が北上してくると、台風と前線という過去に大災害を引き起こしている危険な組み合わせになります。
西日本を中心に、厳重な警戒が続きます。
【(追記)8月27日12時)】
8月27日9時に、フィリピンの東海上で台風12号が発生しました。台風12号は西進してフィリピンを通過、南シナ海に入る予報です。
タイトル画像の出典:ウェザーマップ提供画像に著者加筆。
図1の出典:気象庁ホームページをもとに著者作成。
図2、図4の出典:気象庁ホームページ。
図3、図5、図6の出典:ウェザーマップ提供。