東京の非常に寒く感じる寒さは年始まで でもこれが平年並の冬の寒さ
西高東低の気圧配置
西高東低の冬型の気圧配置が強弱を繰り返しながら続いています(タイトル画像)。
令和6年(2024年)12月18日から19日は、寒気の南下に伴って日本海西部で発生した発達した積乱雲の雲列が山陰から北陸西部にのびています。この雲列のかかる地方では、大雪に注意が必要です(図1、タイトル画像の拡大図)。
西日本から東日本の上空約5500メートルには、強い寒気の目安である氷点下36度以下の寒気が入り、大気の状態が非常に不安定となっています(図2)。
12月19日の西・東日本は、落雷や竜巻などの激しい突風に注意が必要です。
また、北陸のみならず、中国、四国、九州北部(山口県を含む)でも山地を中心に雪となる見込みですので、路面の凍結等による交通障害に十分注意してください(図3)。
12月18日は、最低気温が0度未満の冬日を観測したのが549地点(全国で気温を観測している914地点の約60パーセント)、最高気温が0度未満の真冬日を観測したのが190地点(約21パーセント)となりました(図4)。
ともに、今冬最多ではありませんが、今冬最多に近い観測地点数です。
そして、最高気温が25度以上の夏日を観測した地点はありませんでした。
12月19日は、18日に比べ、真冬日の観測地点数は減るものの、冬日の観測地点数は増え、10月まで続いた暑い日々とは様変わりです。
記録的に暑かった夏に、長かった残暑があったため、非常に寒く感じますが、この寒さは、平年並みの冬の寒さです。
東京の気温
令和6年(2024年)の東京は、記録的に気温が高い年となりました。
最高気温が25度以上の夏日を最初に観測したのは3月31日、最高気温が30度以上の真夏は6月12日、最高気温が35度以上の猛暑日を最初に観測したのは7月4日、最低気温が25度以上の熱帯夜を最初に観測したのは7月4日と、いずれも平年より早くなっています。
そして、10月になっても暑い日が続き、猛暑日は20回、真夏日は83回、夏日は153回、熱帯夜は47回もありました(図5)。
東京は、明治8年(1875年)6月5日以降の気象観測がありますが、東京都心の夏日日数は、昨年(2023年)の140日を抜いて歴代1位、猛暑日、真夏日はともに昨年に次ぐ歴代2位の記録となりました。
12月に入っても平年より気温が高い日が続きましたが、ここへきて、最低気温が平年より低くなる日が増えてきました。
そして、年始までは、最高気温は平年より若干高め、最低気温はほぼ平年並みの気温となる見込みです。
これまで気温が高く推移していたことから、体感的には非常に寒く感じると思いますが、これが平年の冬の気温です。
最新の気象情報を利用し、体調管理に努めてください。
また、東京ではまとまった雨が降っていないことなどから、木材の乾燥状態を示す実効湿度が低い状態が続いていますので、大火の可能性が非常に高くなっています。
東京だけでなく、関東地方や西日本の太平洋側の地方を中心に、実効湿度は低い値が続いていますので、大火の原因を作らないよう、火の元には十分注意してください。
タイトル画像、図1、図2、図3の出典:ウェザーマップ提供。
図4の出典:ウェザーマップ提供資料をもとに筆者作成。
図5の出典:気象庁ホームページとウェザーマップ提供資料をもとに筆者作成。