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豪雨の中子どもを連れて避難するということ。今だから思う「ああしておけばよかった!」

まめねこマンガ・イラストレーター/小学生をラクにするアイテム研究家

2021年7月、人生で初めて「避難」を経験しました。

私たち家族が住んでいる場所は山際の小さな集落。数年前に田舎で子育てをしようと移住してきました。

集落は小高い丘のような形になっていて、我が家はその丘の中腹にあり、その上にはさらに杉林が続きます。

上流側に家があるため河川は近くにありません。

当時、線状降水帯が発生し3~4日雨が降り続けていました。

そんなある日、突然ものすごく雨が強くなり、小学生だった長男は早帰り、こども園の次男はお迎えの要請があって夫が迎えに行ってました。

突然、家の中がカビ臭くなった

2021年7月12日Instagram「集中豪雨で避難したときのこと。」より
2021年7月12日Instagram「集中豪雨で避難したときのこと。」より

夫が家を空けた10分ほどの間に、家の中が急にカビ臭くなったんです。今思えば土の臭いだったのかもしれません。

でも当時はこれが土のニオイだとは思わず「家の中が急にカビ臭くなった」と感じました。

さらに、ゴロゴロ…ゴロゴロ…という音も聞こえました。

玄関を開けると家の前は山から流れてくる泥水により側溝がキャパオーバーで溢れ、その泥の中には拳ほどの石が混じっていました。

避難しよう、と思ったけれど…

その線状降水帯による長雨では繰り返しテレビで土砂災害の前兆を発信していました。なので今の状況が土砂災害の前兆に近い状態だとすぐに気づきました。

すぐに夫に連絡し、家の状況を伝え避難するから先に避難先に行くように伝えました。

後は私と長男と愛犬を車に乗せて逃げるだけ、なんですが。

あれだけニュースやSNSで騒がれていたのに全く準備してなかったです…(本当に恥ずかしい話ですが)

着替えやランドセル、犬のエサ、オムツなど家の中からかき集めようと思うのですが頭がパニックで全然まともに動けない。

車のカギがない、スマホはどこ…さっきまでここにあったのに。

こんな状態を繰り返しながら子どもと犬を車に乗せ、土砂降りの中何度も家と車を往復して全身ずぶ濡れになってやっと車を走らせました。

身一つで出たらよかったじゃないかと思う方もいると思います。

でも、避難した先のことを思うと手ぶらで行こう!とはならなかったんですよね…

ついでにこの日、防災リュックは家に忘れて避難しました…最低です。

避難を経験し思うこと

当時のことを振り返って思うのは、避難しようと思ったときにすぐに家を出られる準備はすべきだったということです。

やばい!と思ったときからの支度はおどろくほど動けないし、不要なものばかりを持っていました。持つものは袋に詰めて車に積んでおくとか、せめて防災リュックは玄関に置いておくなど慌てる前の準備がいかに重要かを身を持ってしりました。

子どもを守らなきゃいけない親がきちんと備えていなかったことが悔やまれ、しばらくの間は自分を責めました。何事もなくてよかったね、とは思えなかったんです。

こうした思いに至らないためにも避難の準備って大切だと思います。今でも災害のニュースを見ると当時を思い出して苦々しい気持ちになります…。

災害に備えて「その土地の災害史」を知っておくと心強い

もう一つ、住んでる場所で過去にどんな災害が起きていたのかを知っておくのも大切だと思いました。

私たちは移住してきたのでその場所の過去は全く知りませんでしたが、過去に土石流により家基礎から離れて十数メートル流されたことがあると、その後ご近所さんに教えてもらいました。

住んでる場所の災害史を知っておくことで「こんなことが起きるかも」という心づもりに繋がるかもしれません。

災害はいつ起こるか分からないから

避難中、土砂崩れに遭遇
避難中、土砂崩れに遭遇

台風や地震が心配な昨今。全く用意してなくて慌てふためいた私が言うのもなんですが、本当に備えあれば憂いなしだと思います。

私のこの失敗談を読んで「あ、ちょっと準備しとくか…」と思ってくれる方が一人でもいてくれたら嬉しいです!

ちなみに2021年7月当時の様子を描いた「集中豪雨で避難したときのこと。」はまめねこのInstagramから読むことができます。

マンガ・イラストレーター/小学生をラクにするアイテム研究家

10歳、6歳の男の子ママ。Instagramでは『小学生をラクにするアイテム』発信する傍ら、様々な体験談のマンガ化もしている。自身の現在進行形体験談「子どものチックで悩んでいます」も不定期更新中。

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