連続ノーヒットの新記録が生まれる。それまで最長だった選手の結末は…
4月8日、クリス・デービス(ボルティモア・オリオールズ)は5打数0安打に終わった。昨年9月14日の1打席目に打った二塁打を最後に、デービスのバットからヒットは出ていない。
昨シーズンの21打数と今シーズンの23打数を合わせ、44打数連続ノーヒットで迎えたこの日は、ライトライナー、レフトライナー、レフトライナー、見逃し三振、空振り三振。最初の打席で投手を除く歴代最長2位タイの3人に並び、2打席目には歴代最長タイに。3打席目に47打数連続ノーヒットとして新記録を樹立し、さらに、ストリークを49打数まで伸ばした。2打席目は二塁手がファウルフライを捕り損なったが、その「幸運」を生かすことはできなかった。
デービスが追い抜いた4人のうち、45打数連続ノーヒットのビル・バーゲン(1909年)とデーブ・キャンベル(1973年)、現ミルウォーキー・ブルワーズ監督のクレイグ・カウンセル(2011年)は、ヒットを打ってストリークを止めた。けれども、デービスに更新されるまで歴代最長だったエウヘニオ・ベレス(2010~11年)は違う。ノーヒットのストリークを継続したままシーズンを終えた後、メジャーリーグの試合に出場することはなく、2012~15年は4球団のAAA、2016~17年はメキシカン・リーグでプレーした。この冬はドミニカ共和国とメキシコのウィンター・リーグで計27試合に出場したが、36歳の年齢とこれまでの実績からすると、メジャーリーグに復帰してストリークに終止符を打つ機会――あるいはストリークを継続する機会――は訪れないだろう。
ちなみに、打席に立った投手による連続ノーヒットは、ボブ・ビュールが1961~63年に記録した87打数連続が最も長い。デービスはあと38打数にわたってノーヒットを続けないとビュールに並ばないが、すでに折り返し地点を過ぎているという見方もできる。