沖縄地方は梅雨入りの季節に
高気圧の役割
梅雨前線は、一般的に日本の北のオホーツク海高気圧と南東の太平洋高気圧の間に出来る停滞前線といわれています。沖縄はオホーツク海高気圧の影響がないかわりに、移動性の高気圧がその役割を果たしていると考えられます。
今年もこのパターンの気圧配置が整ってきました。5日は、移動性の高気圧から吹き出す北よりの風と、南海上にある太平洋高気圧からの湿った南からの風が梅雨前線付近で収束してきます。この先も雨の降る日はあるものの、梅雨入りを考慮する上での最初の雨のタイミングとなりそうです。
停滞前線が寒冷前線の性質を持っている
沖縄地方の梅雨入りは、前線が奄美から沖縄付近に弓矢のような形で南下するタイミングに注目です。これは、本州の梅雨入りとは逆の動きになります。前線が南寄りに下がると沖縄の北から、前線が南東方向へ進むと、前線に近い石垣などの八重山地方から先に雨が降り出して、そのあと沖縄本島地方の那覇で雨が降って梅雨入りするパターンとなり、梅雨入り後は各地で土砂降りになる事が多くあります。梅雨入り発表日の実況天気図の前線の形や動きを見比べてみるとイメージしやすくなります。
沖縄地方の梅雨入りの目安
沖縄気象台によりますと、沖縄地方のこの先の天気が、曇りや雨が少なくとも2、3日程度続く見込みを目安にしているそうです。
新平年値
沖縄の梅雨は本州よりもだいたい1ヶ月くらい早くなっています。今年の梅雨入りがどのくらいが早い、遅い梅雨入りになるのかというのは、過去30年(※今年は平年値の更新があり、1991年〜2020年)の梅雨入り日を順番に並べて階級分けされています。
沖縄地方の梅雨入りの平年値は5月10日ごろ(旧平年値5月9日ごろ)、これまでの沖縄地方の最も早い梅雨入りは1980年の4月20日ごろ、最も遅い梅雨入りは1963年の6月4日ごろとなっています。
(※沖縄地方の統計開始年は1951年)
(過去の記事)