多くの人が間違ってる?衣類用防虫剤の使い方と選び方
こんにちは、おうちクリーニング研究家のハナです。
春のように暖かい日が続いたかと思ったら雪が降るような寒い日があったり、気温はまだまだ不安定ですが、冬物衣類の衣替えを始めている方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?
ウールやカシミヤ、アンゴラなど冬物衣類は虫の大好物!
大切な衣類が虫に食われてしまわないように冬物衣類の保存には「防虫剤」が必要です。
本日のテーマは冬物衣類に欠かせない正しい防虫剤の選び方と使い方です。
冬物衣類は虫の大好物
羊毛であるウール、蚕の繭から作られるシルクなど、動物性の天然繊維は害虫の被害にあいやすく、特にカシミヤやアンゴラなどの柔らかい高級天然繊維は害虫の大好物なのです。
高級素材は虫も好むんですね(怖)
衣類を食べる虫はヒメカツオブシムシ、ヒメマルカツオブシムシ、イガ、コイガなどなど・・
これらの幼虫が衣類を食べて成長し、大切な衣類に穴をあけてしまうのです。
そんな害虫の被害を防ぐために、冬物衣類を収納する際は防虫剤は必須。
ただ、防虫剤ってたくさんの種類があって、どれを選べばいいのか迷ってしまいますよね?
ニオイが強いものほど効果がありそうですが、じつはそうではありません。
市販されている防虫剤は大きく分けてピレスロイド系、パラジクロロベンゼン系、樟脳(しょうのう)、ナフタリンの4つです。
それぞれの特徴を見ていきましょう
これを選べば間違いない!無臭が特徴の「ピレスロイド系」
除虫菊を原材料としたピレスロイド系防虫剤は現在主流となっている防虫剤。
ニオイはほとんどなく、どんな衣類にも使いやすいのがこのタイプです。
有効期限の目安は半年〜1年
クローゼット用、タンス用、引き出し用など、用途別の防虫剤が販売されていて収納にあった防虫剤を選びやすいです。
他の防虫剤と併用も可能
黄ばみ防止やカビ予防などの付加機能がついている商品も多く。高機能は分価格は高めです。
どれを選べばいいのか迷った時は、これを選んでおけば間違いないです。
【メリット】
・種類が多く収納場所によって形状を選べる
・防虫効果以外にも黄ばみ防止や消臭などもでき高機能
・洋服にニオイがつきにくい
【デメリット】
・価格が高め
・金属のボタンなどは変色の恐れがある
ツーンとしたニオイが効いてるきになる「パラジクロロルベンゼン系」
4つのタイプの中でもっともニオイがきついタイプです。
鼻をつくようなツーンとした香りが特徴で封を開けてから即効果を発揮するので、虫の付きやすいウールやシルクに向いています。
ただ、防虫効果はニオイのイメージほどは強くはなく、開閉の少ない衣装ケースや引き出しにおすすめの防虫剤です。
コストパフォーマンスに優れていて800gの大容量でも500円ほど
有効期限の目安4〜6ヶ月と短めで他種類の防虫剤とは併用不可です。
【メリット】
・即効性がある
・コストパフォーマンスに優れている
【デメリット】
・ニオイが強い
・効果持続時間は短め
・塩化ビニール、合成樹脂製品などは変形の恐れあり。
衣類に優しい樟脳(しょうのう)
クスノキを原材料としたの防虫成分で、もっとも古い歴史をもつ防虫剤です。
主に着物用として使われるとことがほとんど。
使用を避けるべき素材は特になく衣類に優しい防虫剤といえます。
有効期限の目安は6カ月ほど。ニオイは穏やかです。
衣類には優しい反面、人間が誤飲すると有害となる成分が含まれているため、小さなお子様がいるご家庭は取扱いに注意が必要です。
【メリット】
・衣類に優しい
・穏やかに効く
【デメリット】
・効き目は弱い
・誤飲すると危険
ゆっくり長く効くナフタリン
効果が現れるまでに少々の時間がかかりますが、効き目は長持ち。
金箔や金属製のものに影響が少なく、洋服よりもお雛様や五月人形などの保管に向いています。
やや香りは強め。
他の種類の防虫剤とは併用不可です。
有効期間の目安は、1年ほど。
【メリット】
・効き目が長持ち
・金箔や金属に影響が少ない
【デメリット】
・効くまでに時間がかかる
・効果が長持ち
・金箔や金属に影響しにくい
どれか一つを選ぶなら、迷わずピレスロイド系
防虫剤をどれか一つ選ぶならずばりピレスロイド系一択!
私には、ピレスロイド系ではない防虫剤を選ぶメリットが見当たりません。
昔から使っていて安心感がある、特有の香りがないと効いている気がしない。
などの理由がある場合は別として、どの防虫剤を使えばいいのか悩んでいるのであれば、迷わずピレスロイド系をオススメします!!
ピレスロイド系の商品は「ムシューダ」「ミセスロイド」「タンスにゴンゴン」など
衣服についた防虫剤のニオイを消すのは大変ですし、ピレスロイド系でも効果が1年ほどと長く、おまけにダニよけ効果などの付加価値も含めて断トツの魅力を感じます。
商品の種類が多く、クローゼット用や引き出し用など用途に合わせて選べるものいいです。
その使い方は間違ってる?防虫剤の正しい使い方
クローゼット用や引き出し用など用途によって使い方も変わります。
クローゼット用
クローゼットの容量に合わせ、等間隔に吊るして使います。防虫剤が1つのときは、ポールの真ん中が最適。
防虫剤は密閉された空間の中で初めて威力を発揮するので、クローゼットのドアはキチンと閉めるようにしましょう。
日常的に開閉が頻繁なクローゼットの場合、ウールやカシミヤなど虫が好む素材のコートなどは吊り下げタイプでは防虫効果が薄れます。
そんな時は衣類を1着1着囲ってしまう防虫カバーがオススメです。
引き出し・衣装ケース用
ニット製品は吊るすと伸びて型崩れの原因になりますので、たたんで引き出しや衣装ケースに収納するのが正解。
その時、防虫剤をミルフィールのように衣類と衣類の隙間に詰め込んでいる方がいらっしゃいますが、防虫成分は空気よりも重く、上から下に成分が下りていきます。
なので、防虫剤は設置する際は、衣類のイチバン上に置きましょう。
引き出し・衣装ケース50Lに付き2個が使用量の目安です。
衣類用防虫剤 まとめ
虫の大好物である冬物衣類。
そんな冬物衣類の収納には防虫剤が欠かせません。
最近の防虫剤はニオイがほとんどつかず、黄ばみ防止や消臭効果などの付加価値がついたピレスロイド系が主流
ニオイ=効き目だと思っておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、無臭のピレスロイド系が効き目も強く使いやすいです。
どれか一つ選ぶなら「ムシューダ」「ミセスロイド」「タンスにゴンゴン」などのピレスロイド系の防虫剤を選んでおけば間違いありません。
お気に入りの洋服に虫が食べた穴が空いてしまう前に、防虫剤でしっかり予防いたしましょう。