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今年の読売と阪神には、エンジェルスで大谷翔平とチームメイトだった選手が2人ずつ。この人数は多いのか

宇根夏樹ベースボール・ライター
マット・シューメーカー Sep 25, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 読売ジャイアンツに入団したマット・シューメーカーは、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)の元チームメイトだ。シューメーカーがエンジェルスで投げたのは、2013年から2018年まで。大谷とは、2018年が重なっている。この年、大谷は10登板、シューメーカーは7登板。2人とも、すべて先発マウンドに上がったので、同じ試合の登板はないが、シューメーカーが投げた9月の6試合中5試合に、大谷はDHとして出場した。

 今年の日本プロ野球には、エンジェルスで大谷翔平とチームメイトだった選手が、シューメーカーを含めて4人いる。他の3人は、阪神タイガースのジェフリー・マルテカイル・ケラーに、読売のマット・アンドリースだ。マルテが日本プロ野球でプレーするのは、今年が4年目。ケラーとアンドリースは、シューメーカーと同じく、今年が1年目となる。

 マルテは、2016~18年にエンジェルスでプレーし、2018年は90試合に出場した。9月24日は、大谷とマルテが揃ってホームランを打ち、シーズン最終戦の9月30日は、大谷とマルテとシューメーカーが、DHと一塁手と先発投手として、スターティング・ラインナップに並んだ。

 ケラーとアンドリースがエンジェルスで投げたのは、どちらも2020年だ。ケラーが2登板、アンドリースは16登板。こちらも、7月31日に、大谷を含む3人が出場している。大谷がDHとして出場し、アンドリースとケラーは先発投手と8番手として、どちらも1.2イニングを投げた。その5日前には、トミー・ジョン手術から復帰した大谷が1アウトも取れずに降板した後、アンドリースがマウンドを引き継ぎ、5.2イニングを無失点に封じた(最初の打者を併殺打に仕留めた時、三塁走者が生還)。

 もっとも、この人数は、際立って多いわけではない。例えば、今年の日本プロ野球には、メジャーリーグで筒香嘉智(現ピッツバーグ・パイレーツ)とチームメイトだった選手も4人いる。筒香は3チームでプレーしているが、メジャーデビューは大谷の2年後だ。

 埼玉西武ライオンズのブライアン・オグレディは、2020年にタンパベイ・レイズで2試合に出場した。そのどちらの試合にも、筒香は出場している。ケラー、読売のグレゴリー・ポランコ、北海道日本ハム・ファイターズのコディ・ポンセの3人は、昨年、パイレーツで筒香とチームメイトだった。ちなみに、埼玉西武でオグレディとチームメイトになるディートリック・エンスは、昨年、レイズで9試合に登板したものの、AAAから昇格した時、すでに筒香はレイズにいなかった。

 また、2020年のパイレーツに日本人選手は不在ながら、そこには、ポランコとポンセに加え、現在は東京ヤクルト・スワローズのホセ・オスナと広島東洋カープのニック・ターリーもいた。この4人は、8月27日のダブルヘッダー2試合目に、揃って出場している。ポランコが「5番・DH」、オスナが「7番・ライト」。ポンセとターリーは、それぞれ、先発とリリーフとして登板した。パイレーツが2対0で勝利を収めたこの試合で、5.2イニングを投げたポンセは、メジャーリーグ初白星を挙げ、7回裏を3人で終わらせたターリーは、メジャーリーグ初セーブを記録した。彼らの通算成績は、1勝7敗0セーブと0勝5敗1セーブだ。この試合以外の白星とセーブはない。

 なお、昨年、日本プロ野球でプレーした2人、北海道日本ハムで11登板のロビー・アーリンと広島東洋で1登板のドビーダス・ネバラスカスも、2020年にパイレーツで投げている。先日、アーリンは、ロサンゼルス・ドジャースとマイナーリーグ契約を交わした。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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