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【恵那市】中山道広重美術館は現在三代歌川豊国の特別企画展を開催中!美術館のユニークな視点も魅力です

中津川&恵那ゆるゆるニュースライター&坂めぐり好き(中津川市・恵那市)

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恵那駅からほど近い場所にある、中山道広重美術館。現在は特別企画展「没後160年記念 三代歌川豊国 「人物」と「街道」を描く」展を開催中です。

そこで今回は企画展とともに、ユニークな企画を次々打ち出す美術館の秘密を聞いてきました。

「歌川豊国は、人物画を得意としながらもオールマイティーな浮世絵師です」と、中山道広重美術館の中垣さん。

今回の特別企画展では、そのタイトル通り、三代 歌川豊国の人物と街道の浮世絵の展示がされています。

三代歌川豊国は、江戸末期、人気の浮世絵師でした。

その理由の1つとしては、今でいう「推しのイラストを描いてる」作家でもあったからで、歌舞伎役者の役者絵が数多く残されています。

「当時はアートというより、商業物で流行的なものでした」とのこと。

展示を見てみると目や鼻の違いがあり、見応えがあります。

歌舞伎役者と演目、背景を紐づかせた作品。これは財布も緩みます
歌舞伎役者と演目、背景を紐づかせた作品。これは財布も緩みます

コラボもコラボ、がっちりハートをつかむ術が絵に現れていますが、何よりパワフルな作風。見ていてわくわくしますね。

白い襟元を見ると?凸凹してます
白い襟元を見ると?凸凹してます

「着物の半襟部分に空摺(からずり)という加工がされています。現在でいうエンボス加工のことです。浮世絵の中でも当時の歌舞伎役者を描いた役者絵が、売れ筋商品だったことがわかりますよね。」

江戸時代のエンターテインメント精神に脱帽です

こうしたサブキャラもほしいですね。背景は木曽
こうしたサブキャラもほしいですね。背景は木曽

こちらも追分が舞台。鎧凝っていますね。色付け大変…
こちらも追分が舞台。鎧凝っていますね。色付け大変…

役者絵と美人画を描くことで人気作家となっていった、三代歌川豊国。きっと当時も「推しの絵はこうでないと」「この角度がツボ」「視線がヤバい」などの会話があちこちでされていたんでしょう。こういった思いは今も当時も変わりがなさそうです。

展示照明はLED。今回は特別撮影させていただきました
展示照明はLED。今回は特別撮影させていただきました

2階では、風景は歌川広重、人物は三代歌川豊国のコラボ。

広重は風景を得意としました。芝居や風景の意味づけなどしながら、1枚にいくつものネタが盛り込まれた、美味しい浮世絵となっています。

背景は額縁に入っているかのようなデザイン
背景は額縁に入っているかのようなデザイン

この左にいる方は?
この左にいる方は?

歌川広重の東海道五拾三次之内にもでてるこの方かも?
歌川広重の東海道五拾三次之内にもでてるこの方かも?

コラボと小ネタを絡めた企画。ここにもエンタメ性を感じずにはいられません。

江戸時代にも優れたクリエイターがたくさんいたのですね。

この憎めない感じ…こういう人いますね…
この憎めない感じ…こういう人いますね…

穏やかでない絵もあります
穏やかでない絵もあります

こちらでは、自分で浮世絵を刷る体験もできます。結構難しい…!
こちらでは、自分で浮世絵を刷る体験もできます。結構難しい…!

現在の特別企画展は6月まで開催していますが、浮世絵の管理は大変繊細で、長期の展示は避けているそうで、今ご紹介した絵は前期までの浮世絵。現在は入れ替えをし、終了の6月16日まで展示されています。

そして、中山道広重美術館は、おじさん推しが強い美術館!
「スタッフで浮世絵の話をしているとみんな気になるおじさんがいることが分かりました。少ないスタッフで運営してるので、お茶をしながら話をしていることが企画に繋がることもあります」とのこと。
ユニークでフットワークが軽い美術館です。

おじさん推しはグッズにも反映されてます。
おじさん推しはグッズにも反映されてます。

おじさんグッズ以外にも美術館グッズが楽しいです。こちらは入館料なしで購入可能。

大人も子供も楽しめる中山道広重美術館。

浮世絵の裏側には匠の技と今も共通するエンタメ精神を知ることができます。

中山道広重美術館

特別企画展:「没後160年記念 三代歌川豊国「人物」と「街道」を描く」展

期間:開催中〜6月16日まで

住所:岐阜県恵那市大井町176-1

電話番号:0573-20-0522

開園時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)

入館料:特別企画展 一般820円

    企画展 一般520円

    ※18歳以下無料

    ※企画展により料金が異なります

    ※協賛会社の協力により、水、金曜日は無料

休館日:月曜日 

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