間もなくゴング! 井上尚弥に屠られた元IBFバンタム級王者は返り咲けるか
井上尚弥の返上により、空位となったIBFバンタム級タイトル空位決定戦のゴングが、今夜、メリーランド州で鳴る。かつて、同タイトルを保持していた現2位のエマヌエル・ロドリゲス(31)と、3位のメルビン・ロペス(25)の対戦だ。
前日計量をロドリゲスは118パウンドで、ロペスは117パウンドで、それぞれパスした。
2019年5月18日、井上尚弥に2回KO負けして王座から転落したロドリゲスは、その試合を含めて3試合連続で白星を挙げられなかった。よって、限界説も囁かれた。しかし、復調して今夜の決定戦を迎える。
元チャンピオンであるプエルトリカンは、最終記者会見で以下のように述べた。
「経験を積み、このベルトを巻いていた頃の自分よりも成熟したと思う。プエルトリコ5人目の現役世界王者になるんだ。その為に戦って勝つ。俺は、ロペスが過去に戦った選手には無いタフさを持ち合わせている。
バンタム級最強が自分であることを証明してみせる。この場所から、他団体のチャンピオンへも、メッセージを発するよ。
自分は心の底から祖国を愛しているし、既に多くのプエルトリカンからサポートを受けた。俺のファイトに熱狂する故郷の人々に、愛を込めた戦いを見せて、勝利する。今回も、第2の故郷と呼べるメキシコでキャンプを張った。自分を支えてくれた現地の方々にも恩返しがしたい。
序盤は、ロペスをいかに攻略するかを見定めるよ。4~7回で仕留められるだろう。ファンの皆さんには、素晴らしいファイトと、強くなった自分を御覧頂きたい」
ニカラグアからやって来たロペスも話した。
「勝つことが僕に幸福を運ぶ。同時に祖国の誇り、自らの血をも実感する。幼い頃から、懸命にボクシングに打ち込んできた。答えを出したいね。ロドリゲスはゴチャゴチャと言いたい放題だが、軽薄だな。KOかどうかは分からないが、こちらは野獣となって彼の願いを打ち砕くさ。
ロドリゲスは『バンタム級最強であることを証明する』なんて言っているね。そうしたいんだろうが、こちらも思いは同じ。自分こそがベストだと思い知らせてやるさ。4本のベルトを統一する気持ちは、僕も持っている。全てを懸けて戦い、タイトルを持ち帰るよ」
さて、どんな一戦となるか。ロドリゲスは、井上尚弥戦のショックから心身共に立ち直ったのか。