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ドジャースのブルペンに最速104マイルのハードボーラーが加わる。K-RODの再来となるか

宇根夏樹ベースボール・ライター
フランシスコ・ロドリゲス July 6, 2005(写真:ロイター/アフロ)

 9月24日、ロサンゼルス・ドジャースは、ブルペンのメンバーを入れ替えた。エドガード・エンリケスをAAAから呼び寄せ、ベン・カスペリアスをAAAへ降格させた。

 エンリケスは、22歳。まだ、メジャーデビューはしていない。トミー・ジョン手術を受け、昨シーズンは全休。今シーズンは、手術前と同じAからスタートし、5月にA+、6月にAA、8月にAAAへ昇格した。

 計43登板で53.0イニングを投げ、奪三振率14.94と与四球率4.92、防御率2.72を記録している。ジ・アスレティックのファビアン・アーダヤによると、速球の最速は104マイルに達するという。

 今から22年前、アナハイム・エンジェルスは、9月15日にフランシスコ・ロドリゲスをAAAから昇格させた。その3日後にメジャーデビューしたロドリゲスは、レギュラーシーズンが終わるまでに5登板。いずれも、リードされた試合終盤のマウンドに上がり、対戦した21人中13人から三振を奪い――奪三振率は20.65――防御率0.00を記録した。

 迎えたポストシーズンは、クローザーのトロイ・パーシバルにつなぐセットアッパーを務め、11登板の18.2イニングで奪三振率13.50と与四球率2.41、防御率1.93。ロドリゲスは「K-ROD」と呼ばれるようになり、エンジェルスは初のワールドシリーズ優勝を飾った。なお、ニックネームの最初のKは、奪三振を意味している。

 現在のエンリケスと当時のロドリゲスを比べると、年齢はエンリケスが2歳上だ。ただ、ベネズエランという点は、共通している。ここからの投球にもよるだろうが、エンリケスは、ポストシーズンのロースターに入る可能性もある。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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