全国的に早春の長雨 原因は日本の南東海上で強まる高気圧
あす(19日)から23日(金・祝)にかけては全国的にくもりや雨のぐずついた天気となる見通しです。
その原因は日本の南東海上の高気圧です。高気圧の縁に沿って、暖かく湿った空気が日本列島に流れ込むため、雨の量が多くなる可能性があります。
専門的に詳しくみると
上図は850hPa流線関数と呼ばれる図です。これは上空1,500メートル付近の風の流れを予測したもので、風は等値線に沿うように流れます。そして、暖色は平年と比べて高気圧が強いことを、寒色は低気圧が強いことを示しています。
注目したのは日本列島の南から東にかけて広がる濃い暖色です。ここには優勢な高気圧があります。高気圧は時計回りの風向きですから、日本列島には南から湿った空気が流れ込みます。そのため、くもりや雨のぐずついた天気が続く可能性があるのです。
なぜ、雨雲の動きから予想しないのか?
今は一週間先でも、雨雲の動きがリアルにわかります。しかし、予想できるからと言って、当たるとは限らない。先になればなるほど精度はいま一つ、天気予報が日によって変わってしまうのもこのせいです。
そのため、ひとつひとつの雨雲を予想するのではなくて、天気が崩れる原因=低気圧や高気圧の強まりに重きを置いたのが先ほどの予測図です。長期的にみて、精度が高いのはこちらの方法です。
一番雨が降りやすい日は?
そうは言っても、いつ雨が降りやすいのか、それが一番知りたいことです。
長期的な天気の傾向をつかんだら、晴れ、くもり、雨、それぞれの確率を見てみましょう。
東京の場合、19日(月)以降、晴れる確率が極端に低いことがわかります。
そして、雨が降る可能性が高いのは21日(水)、22日(木)、23日(金・祝)です。冷たい雨になっても、雪が降る可能性は低いと考えています。
【参考資料】
気象庁:1か月予報(2/17~3/16)、2024年2月15日発表
気象庁:2週間気温予報解説資料、2024年2月18日