【偏食を治す方法】感覚過敏と白黒思考からのアプローチ【保育士ママが漫画でわかりやすく紹介】
こんにちは。発達と育児のお悩みサポーター『夢カナエ』です。
わたしは保育士・幼稚園教諭と介護福祉士の資格を持つ、神経発達症(発達障害)の子の親でもあります。
偏食のある人に共通する点に、『感覚過敏』と『白黒思考』の二つがあげられます。
『感覚過敏』の人は、過剰に味覚を感じてしまう体質のために、特定の味や舌触りの物を口に入れると大変な苦痛を感じることがあります。
『白黒思考』の人は決めつけが激しく、見た目やにおいだけでも
『まずい』『嫌い』『食べない』
と一度決めると、実際の味はどうであれ決して口にすることがありません。
今回はこの2つのポイントから考えた、偏食を改善する方法をご紹介します。
すべてわたしが子どもたちに実践して、成果を得た方法です。
↑YouTubeでは、音声付きの動画を見られます。
1. 感覚過敏へのアプローチ
苦手な感覚を特定する
感覚過敏による偏食は、『味』や『歯ごたえ』『舌触り』など、特定の食感に苦痛を感じることが、食べられない原因です。
その人によって、過敏な感覚に違いがあります。
どんな味・どんな舌ざわり・どんな匂い・どんな見た目が苦手なのか、できるだけ具体的に聞いてみましょう。
苦手な食感が特定できたら、その原因を取り除くために、調理過程で食感を変える工夫をします。
すり下ろす、細かく刻む、好きなものに混ぜるなど以外にも、揚げる・固める・焼くなど加熱方法を変えてみるのも良いでしょう。
偏食の主な原因が感覚過敏にあるのなら、食感を変えることで食べられるようになるはずです。
しかし、感覚過敏だけが偏食の原因ではない場合もあります。
過去の経験から『この食べ物は嫌い』だと思い込んでしまうと、口にさえ入れないという人もいます。
好きか嫌いかどちらかに極端に判断してしまう、白黒思考の人に多いパターンです。
せっかく手間ひまをかけて、食感を工夫した料理を用意しても、口に入れてくれないと困ってしまいます。
2. 白黒思考へのアプローチ
強い思い込みを持つ、食わず嫌いの人にはどう対応したらよいのでしょうか。
わたしは『学びなおしサポート』をおすすめします。
心理学の言葉では『観察学習(モデリング)』といいますが、『人の様子を見て学ぶ』ということがあります。
自分が嫌いな食べ物でも、家族が美味しそうに食べているのを見ると
「もしかして、美味しいのかな?」
と思い始めることもあります。
まずは家族団らんの食卓で、美味しく食べることを心がけてみましょう。
そして
「同じ食材でも、調理の方法によってこんなに豊かに味が変わるんだ!」
ということを、食卓のコミュニケーションを通して、学び直していきましょう。
料理を作る側も
『嫌いなものでも残さずに、全部食べるべきだ』
という白黒思考に陥ることのないようにしましょう。
人には、どうしても食べられない物もあることを認めましょう。
パーフェクトを目指すのではなく、妥協する点も見つけていきましょう。
盛り付ける時に、苦手な食材を取り除くのもいいでしょう。調理の過程で、エキスは入っています。
苦手な食材に似た栄養素の食材を選んだり、栄養をサプリメントで補助することもできます。
また、一緒に調理をしてみるのもいいですね。
それまで、食べるだけだった人が自分で作ってみると、作る人の気持ちや料理の楽しみもわかります。
調理過程を知ることで、意外と「食べてみようかな」と前向きな気持ちに向かうかもしれませんよ。
3. スモールステップでチャレンジ
嫌いなものを無理に食べさせようとすると、さらに嫌いになって偏食が悪化したり、食事自体が苦痛になってしまうこともあります。
急がなくていいのです。
本人のペースに合わせてスモールステップで、『少しずつ、一口ずつ』焦らず取り組んでいきましょう。
苦しみながら食べるのではなく、嫌いだったものが「こんなに美味しかったのか!」と気付けたら、最高ですね!