北日本を中心に寒気南下 県庁所在地で札幌市に次いで寒い都市は
週明けの天気予報
週明けの1月31日は西高東低の冬型の気圧配置が強まる見込みです(図1)。
日本海北部にある筋状の雲は、寒気の南下を示した雲で、今後さらに増えてくる見込みです(タイトル画像参照)。
北日本の日本海側や北陸ではくもりや雪、西日本の日本海側も雲が多く、山陰を中心に雨や雪となる見込みです(図2)。
そして、その他の地域は概ね晴れるという、冬特有の天気になりそうです。
北海道は最高気温でも氷点下という真冬日となり、札幌の最高気温は氷点下5度の予想です。
そして、週明けの寒気は、立春すぎまで居座る見込みです。
最低気温は札幌で氷点下9度、旭川では氷点下15度です。
日本で一番の寒さを観測したのは旭川で、明治35年(1902年)1月25日に氷点下41.0度を観測しました(表)。
日最低気温の低い方のランキングでは、富士山頂を除くと、上位に北海道、それも上川地方や十勝地方が並びます。
1位の旭川、2位の帯広はともに明治時代の観測ですが、昭和53年(1978年)2月17日の寒波も、上川地方に強烈な寒さをもたらしました。
ただ、近年は、氷点下20度以下という寒さを観測することが、ほとんどなくなってきました。
県庁所在地の最低気温
気象庁では、平年値として、平成3年(1991年)から令和2年(2020年)までの30年平均を用いています。
この平年値をもとに、県庁所在地の日最低気温をみると、1番低いのは札幌市の氷点下6.9度ですが、2番目に低いのは盛岡市の氷点下5.7度です。
次いで、長野市の氷点下4.4度、青森市の氷点下3.9度、山形市の3.5度と続きます(図3)。
日最低気温が低い県庁所在地は、北にあるだけではなく、内陸にあるということも加わった県庁所在地であることわかります。
逆に、日最低気温が高いのは那覇市の14.4度で、2番目に高い鹿児島市の4.5度と10度以上の差があります。
南に位置していることに加え、海に囲まれているため、極端な低温がでにくいことの反映です。
日最低気温の低い方の極値で見ると、1番低いのは平年値と同じく、札幌市です。
昭和4年(1929年)2月1日に氷点下28.5度を観測しました。
青森市、盛岡市、秋田市、山形市でも氷点下20度以下を観測していますが、それは昭和初期以前のものです(図4)。
平年値の場合と違い、緯度が高い地方がランキングに入ってきます。
内陸部という影響は少ないようです。
過去の記録を見ると、県庁所在地であっても、東京で氷点下9.2度、名古屋で氷点下10.3度、京都で氷点下11.9度など、かなり低い最低気温を観測しています。
逆に高い方は、那覇の4.9度です。
那覇は、県庁所在地で唯一、氷点下を観測したことがありません。
また、日最低気温の記録が氷点下6度以上の寒くならない都市は、那覇市を含めて5地点しかありません。
那覇市、千葉市、長崎市、和歌山市、徳島市の5市ですが、千葉市は観測開始が昭和41年(1966年)と、戦前の寒い期間が入っていませんので、実質は4市と言えそうです。
タイトル画像、図2の出典:ウェザーマップ提供。
図1、表の出典:気象庁ホームページ。
図3、図4の出典:気象庁ホームページとウェザーマップ提供資料をもとに筆者作成。