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製薬会社勤務。再婚希望。さらに年収が上がったら日本で住む意味はありません~おみおじリポート(63)~

大宮冬洋フリーライター
新薬開発に携わるグローバルエリートの岡村さん。医学博士です。(本人提供)

結婚したらどこに住むのか問題。人生の新局面を面白がる姿勢が大切です

※2021年5月2日追記。岡村さんはお見合い申し込みをいただいた女性と真剣交際に入りました。当然ながら、新たなお見合いはしていません。ご了承いただき、彼の成婚退会を一緒に願っていただけると幸いです。

※2021年7月20日追記。岡村さんはオネット活動開始から半年が経過し、自動退会となりました。岡村さんはお見合い申し込みをいただいた攻めオネット女性との真剣交際が続いています。良き縁になることを祈りつつ、見送りたいと思っています。

 こんにちは。大宮です。自分の周囲にいる独身男女の婚活を前のめりで支援する「お見合いおじさん活動(略称:おみおじ)」を婚活パーソナルトレーナーのマチコ先生と一緒に推進しています。僕の読者(この記事を読んでいるあなたも該当します)で「そろそろ結婚したい」という人をオネット(大宮ネットワーク)にお迎えし、良縁を結ぶことをお手伝い中です。本連載ではその活動の一端をレポートしています。オネット会員の種類(受けor攻め)と募集についてはこちらをご覧ください。

 結婚したらどこに住むのかは多くの人が悩むポイントだと思います。僕の場合は独身時代に東京の西荻窪という町に住んでいて愛着を持っていました。でも、結婚相手(現在の妻)は愛知県の三河地方で家業を継いでいます。別居婚にしようかと思ったら、西荻窪仲間の先輩から諭されたのです。

「子どももいないのに最初から別居婚なんて、電話1本で別れることになるよ。何かを捨てなくちゃダメだ」

 その言葉に背中を押されるようにして、縁もゆかりもない愛知県蒲郡市に住み始めたのが8年前。今ではご近所さんとの家飲みやおすそ分けを楽しむほど馴染んでいます。みかんやワタリガニなど旬の食品が各ルートから回ってくる、などは都会生活では想像もしなかった喜びです。結婚とは人生の新局面を面白がることなんだなと感じています。

年の半分ほどは出張ベースで海外に滞在。英語さえできればどこでも楽しく住める!

 外資系製薬会社で新薬開発の管理職をしている岡村正雄さん(仮名、49歳)の場合は、日本国内に住み続ける意味すら感じていないとのこと。年の半分ほどは出張ベースで海外に滞在しており、「英語さえできればどこでも楽しく住める」と確信しているようです。

「東京に勤務先がある関係で現在は千葉県の賃貸マンションで一人暮らしです。でも、出張が多いこともあって、出社するのは週2回ほど。実家は四国にあります。新薬の開発がひと段落して、年収がさらに上がったら税金の高い日本に住む意味はないかもしれません。親や子どもの世話をしなければいけないのは海外にいても東京にいても同じだからです」

 そんな岡村さんなので「海外に拒否感のない女性と出会えたら嬉しい」とのこと。逆に言えば、お互いの状況次第では僕と同じように国内の地方都市に住むこともできますよね。税金の高さぐらいは我慢しましょう。

 4年前に離婚した岡村さん。その主因は前妻にあるようですが、離婚をする際に自宅のローンを一括で返済し、前妻と2人の子どもが安心して住めるようにしたとのこと。養育費は月17万円。甲斐性がありますね! そして、今は一人暮らしを満喫しています。

「家事はできるほうだと思います。掃除洗濯をして割と身ぎれいにしているつもりですし、基本は毎日自炊です。昨日はチキングリルのハーブ焼きを作りました。お酒は好きですが、毎日は飲みません。食事に合わせて楽しみたいと思っています。一緒に楽しめるパートナーがいたら最高ですね」

ある日の自炊晩御飯。「塩マグロ、レンコンのきんぴら、ジャガイモとベーコンのソテーです。夜はお酒を飲む日もありますが、そういうときはご飯を控えているので、酒肴みたいになってしまいます」(本人提供)
ある日の自炊晩御飯。「塩マグロ、レンコンのきんぴら、ジャガイモとベーコンのソテーです。夜はお酒を飲む日もありますが、そういうときはご飯を控えているので、酒肴みたいになってしまいます」(本人提供)

年収1400万円。次のステップとしてはWHOで働くことも考えています

 今の会社は4年目。会社の立ち上げ当初から関わっていて、今ではグループ全体で500人ほどの規模に成長。管理職である岡村さんの年収は1400万円ほどですが、収入以上に「経験」が貴重なのだそうです。

「この年齢で様々な経験ができることに感謝しています。自分たちが関与した薬が世界中の人に使ってもらえることが目標です。次のステップとしてはWHOで働くことも考えています」

 プライベートでも時間があるときは「航空券をパッと買って旅行」することがあるという岡村さん。旅先としてはヨーロッパが好きです。

「英語ができればどこでも飲み仲間はできます。イタリアで食事して、『サイゼリヤのほうが美味しいな』と発見したりするのが楽しいです(笑)」

 いわゆるグローバルエリートな岡村さん。再婚したいのでマッチングアプリなどで婚活をしたこともあるそうです。次々にマッチングしてお付き合いはするものの、結婚には向かおうとしない女性が多かったと岡村さんは振り返ります。

「オネットならば客観的な評価をしてもらえると思って参加しました。私には何か瑕疵(かし)があるのかもしれません。ぜひダメ出しをしてください」

マッチングアプリは軽い気持ちで参加する場。すぐにでも結婚したい人には向きません

 これまで真剣な表情で岡村さんの話を聞いていたマチコ先生。マッチングアプリを否定しているわけではありませんが、良くも悪くも軽い気持ちで登録する人が多い場なので、出会って結婚に至るまでには相当な人数が必要だと指摘します。良いご縁があればすぐにでも再婚して、できれば子どもも作りたい岡村さんには不向きだったかもしれません。

「岡村さんご自身に瑕疵はありません。オネットにいる女性たちは海外が好きな人も多いので、その心に刺さるとも思います。1点だけ心配なのは、お仕事でたびたび海外に行ってしまうこと。お付き合いや結婚生活はどのような形を想定していますか?」

 確かに、岡村さんは年間の半分ほどを海外に滞在して働いているんですよね。コロナ禍の現在は現地スタッフと毎日テレカンファレンスをしているそうですが、状況が改善したら2週間から3か月間の出張を繰り返す日々に戻る予定です。

「お相手の仕事に関しては、外で働いてもらっても家に入ってもらっても大丈夫です。後者の場合は、私の海外出張について来てもらうのが一番ですね。現地では飽きさせない自信はありますよ。前者の場合でも私は随時帰国するので、ちゃんと連絡を取り合いたいと思っています」

 出張中心の生活は岡村さんが責任者であるプロジェクトが終了する来年で一区切りする予定です。ただし、その後も岡村さんの海外志向は変わらないでしょう。家族を大事にしながら、世界のいろんなところで人々との交流を楽しみながら暮らす――。そんな生活もありだと思う女性にはぴったりの人物です。

仕事で頻繁に訪れるのはタイとラオス。「特にラオスには通算で1年以上は優に滞在しました。現地の名所やグルメ情報はお任せください」(本人提供)
仕事で頻繁に訪れるのはタイとラオス。「特にラオスには通算で1年以上は優に滞在しました。現地の名所やグルメ情報はお任せください」(本人提供)

※文中のオネット会員は仮名です。岡村さんの詳細プロフィールやマチコ先生と大宮による超実践的婚活アドバイス(ヤフーの有料記事です)を読みたい方はこちらをご覧ください。

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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