困った!雨の日に子どもと何して遊ぶ「現役保育士が保育園でやっているお金を使わない遊び」12種類
現役の保育士(幼保英検1級)です。
雨の日の家庭保育、公園にも簡単に出かけられず何をして過ごすか迷いますよね。
実は、保育園での保育でも同様で、先生たちは「雨か・・室内での活動内容を考えなくては」と若干憂鬱になったりもします。
保育園は遊びのノウハウの宝庫。
雨の日でも楽しめる遊びを、保育園でも実践している進め方のコツを加えながら紹介していきます。
シール貼り「お手々にシール」
シール遊びは、自分でシールを剥がして紙に貼るという動作が上手にできるようになる2歳以上の遊びと思われがちですが、保育園では0-1歳児も大好きな遊びで良く取り入れています。
使うシールは何でもOKです。
シールを台紙から剥がしにくいようなら、大人が台紙を折ってシールの端っこだけつまめる状態にすると、子どもが剥がしやすくなります。
お手々にシール
さらに、低年齢児の場合は、大人が剥がしたシールを子どものお手々にペタン。
子どもは自分の手から剥がします。
シールを貼られた感触が得られるので、「手に貼られた何かは剥がしたい」本能が働くのですね。
0-1歳児では、剥がしたシールをさらに紙に貼ることは難しいですが、お手々からシールを剥がす動作は楽しんでやっていますよ。
新聞紙ビリビリ「破いて作って」
新聞紙やチラシをビリビリ破いて楽しみます。
保育園の園児たちも、破く感覚やビリビリという音を楽しんでいますよ。
低年齢児の場合は、破り始めの部分が難しいので数センチ切れ目を入れてあげると、後は子どもが自分でビリビリーっと豪快に破けます。
破いたチラシでカチューシャ
子どもたち自身で十分に破く感覚を楽しんだら、細長い切れ端を輪っかにしてテープで止めてカチューシャ(や帽子)を作るのも良いですね。
丸めた紙玉を輪っかに貼り付けて「ミッキーマウス」など、何でもOKです。
子どもに被せてあげるとウケます。
小さくちぎって花びら
お片付けの時間が近づいてきたら、さらに細かく新聞を破いて頭の上から振らせて、「桜の花びらが振ってきたよー」と声掛け。
冬なら「ゆーきやこんこん」ですね。
子どもも自分で拾って頭に乗せています。
巨大ボール作り
片付けるときには、破いた新聞紙を皆で大きな袋に詰めて巨大ボールに。
投げたりパンチしたりしておしまいです。
筆者の保育園でもこの流れで、30分くらい新聞紙で遊んでいますよ。
粘土遊び「丸められなくてもOK」
想像力をかきたてる粘土遊びもおすすめです。
粘土の種類は100均などで売っている油粘土のうち、色がついていないもので大丈夫です。何度でも使えます。
十分な量を用意
色付きの粘土もありますが、色が付いていることより1色でも十分な量を用意することをおすすめしたいです。
丸くまとめたり、ヘビのように粘土を細長く撚ることは3歳児でも難しかったりしますが、そんな子たちも大きな粘土の塊を2つつなげて「車!」と嬉しそうです。
型押しなら簡単
また、型を用意してあげるのがおすすめです。
粘土用の型でなくても自宅にあるもので十分ですよ。
粘土を丸められない子も、ガタガタした表面のプラスチック容器に押し当てて型を取ることはできるので、「ケーキ作った」「クッキーだよ」と楽しそうにしています。
感触遊び「子どもウケ良し」
後片付けが大変なのですが、小麦粉や片栗粉を使った感触遊びは、保育園での保育でもウケが良い雨の日の遊びです。
- 小麦粉に水を入れて混ぜて小麦粘土を作り、作った粘土で遊ぶ
- 片栗粉に水を入れていき、トロトロの感触を楽しむ
- 春雨を水で戻しプルプルした感触を楽しむ
(水で戻す前の硬い春雨も触っておき違いを楽しむ) - 寒天を作っておき崩して遊ぶ
(絵の具を混ぜた色付き寒天もおすすめ。寒天崩しを楽しんだあとは、小さなカップに入れてゼリー作り遊びをして終了)
風船遊び「0歳児から5歳児まで」
0歳児から5歳児クラスまで保育園でも風船遊びは雨の日や隙間時間の保育で良く取り入れている遊びです。
0歳児はふわふわと転がる風船を追いかけるのが楽しい様子。色に興味が出てくる1-2歳児では複数の色の風船があるとより楽しめます。
風船遊びの最後は、風船にアンパンマンなどをサインペンで描いてあげると喜んでくれますよ。
3歳児以上なら風船バレーボールもおすすめです。
ネット代わりの紐を中心に張って、地面につかないように打ち返します。
ダンス「難しい動きは簡単に」
音楽に合わせて体を動かすダンスは天候によらず室内で楽しめる遊びです。
いろいろな曲をかける必要はなく、定番の2-3曲があれば十分です。
筆者の保育園ではジャンボリミッキーやパプリカなどが定番ですが、子供用に作られていても本家の振り付けは一般の幼児には難しいです。
細かく手を動かすなど難解な動きは飽きてしまうので、上で手を振るだけとかひたすらジャンプなどに変更すると良いですよ。
お絵かき「サインペンがおすすめ」
お絵かきする紙は、わざわざスケッチブックを用意しなくても大丈夫です。
大きい紙に描く
ただ、子どもが思いっきり描けるように大きめの紙がおすすめですよ。
また、机にまで描かれないためにも机いっぱいに広げられるサイズをおすすめします。
筆者の保育園でも、0-1歳児の場合は、不要になったカレンダーの裏をお絵かきに使ったりしています。
机全面にカレンダーを敷き、机の下でセロテープで止めておくと汚れず安心です。
サインペンで描けた感触を
お絵かきに使う筆記用具は何でもOKですが、サインペンがおすすめです(誤って服についたときが大変ですが)。
力がなくても動かしやすい上、クレヨンやクレパスに比べて着色し易いので「自分で描けた」という感覚が得やすいですよ。
滑り台「車が滑る」
トミカやプラレールなどを平坦な床ではなく、斜面をすべらせるのも子どもウケする遊びの一つです。
スピードが出るのが楽しいようです。
保育園の机は折りたたみ式が多いですが、机の片方だけを折って斜面にして、車を滑らせています。
室内滑り台を使っても良いですね。
お風呂プール「氷に泡」
夏はプール、プールがない日でも沐浴をした日は保育園での午睡(お昼寝)で寝付きが良い園児たちです。
家庭でできるお風呂プールでの遊び方も色々ありますよ。
氷を入れる
氷に小さなおもちゃを入れて凍らせておくと尚良し。
お風呂で溶かして中の人(おもちゃ)を助けてあげます。
泡走り
これは勤務園の3歳児に教えてもらった遊びですが、お風呂の床を石鹸で泡だらけにし、湯船の縁に捕まりながら床の上をひたすら走るというもの。
通称泡走り。
ツルツルして面白いですが転ばないように注意!
水鉄砲
水鉄砲は特に大きい4-5歳児クラスでは大人気。水鉄砲合戦に興じています。
さらに、おもちゃの水鉄砲よりもウケが良いのは、ホースのシャワー形状切り替え(ストレート・霧)で「ストレート」に設定した水鉄砲。
水圧と飛距離がたまらないのでしょうね。
入浴剤
おもちゃ入りの子供用入浴剤も販売していますが、高価な上、匂いがきつすぎる商品があります。
子供用の入浴剤を1つ用意するより、1回使い切りの大人用の入浴剤で色々な色を揃える方がおすすめですよ。
「今日はピンク、明日は黄色」と色を変えてより楽しめます。
また、入浴剤を入れた日は、透明な入れ物もお風呂に入れると楽しいですね。
緑の入浴剤の日はメロンソーダ屋さん、オレンジの日はオレンジジュース屋さんとごっこ遊びも楽しめます。
廃材遊び「段ボールに潜る」
段ボールや卵のパック、お菓子の空き箱など廃材を使って、自由に物作りを楽しみます。
まだ工作ができない低年齢児の場合でも、大きなダンボールをくぐったりして楽しんでいます。
なぜ子どもは狭いところに挟まるのがこんなにも好きなのでしょうかね。
雑巾がけ「箱状のものが押しやすい」
保育園でも掃除や雑巾がけごっこをすることがあります。
四つん這いになって前に進む動きは、足腰を鍛良い運動になりますよね。
低年齢児だと薄い布を押して前に進むのは難しいので、2つつなげた牛乳パックや箱状のものを押して前に進むと良いですよ。
階段昇り降り「あえて四つん這いで」
階段をこれから昇り降りする月齢なら階段登り降りの練習、もう階段は登れる月齢ならあえて四つん這いで階段を登るという遊びもおすすめです。
その際、降りる時は足から降りるように注意しましょう。
まとめ
雨の日でも楽しめる室内遊びを、進め方のコツも加えながら紹介していきました。
「◯歳だからこの遊びはできない」と思い込みがちですが、少しの工夫で誰でもできる遊びに変化します。
雨の日も楽しく過ごしてくださいね。