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ゴルバチョフ死去。欧州要人の反応は

今井佐緒里欧州/EU・国際関係の研究者、ジャーナリスト、編集者
2004年12月21日、ゴルバチョフ元ソ連大統領の話を聞くプーチン大統領((写真:ロイター/アフロ)

ソ連最後の書記長、ゴルバチョフ元大統領が死去した。

欧州の要人はどのような反応を示しているか。

フランスのマクロン大統領は「平和の人、ミハイル・ゴルバチョフ氏の死去に哀悼の意を表します。彼の選択は、ロシア人に自由の道を開きました。彼がヨーロッパの平和に尽力したことが、私たちの共通の歴史を変えたのです」とツイートした。

英国のジョンソン首相は、ツイッターで「冷戦を終わらせた彼の勇気と誠実さを、私はいつも尊敬してきました。ウクライナでプーチンが侵略しているいま、ソビエト社会の開放に向けた彼のたゆまぬ努力は、私たち全員の模範であり続けています」と表明した。

欧州委員会のフォン・デア・ライエン委員長は、「ミハイル・ゴルバチョフは、信頼され、尊敬されるリーダーでした。彼は冷戦を終わらせ、鉄のカーテンを崩壊させる決定的な役割を果たしました。自由なヨーロッパへの道を切り開いたのです。

この遺産は、私たちが決して忘れることのできないものです。安らかにお眠りください」とツイートした。

他にも、グテーレス国連事務総長は、「彼は誰よりも冷戦の平和的終結に貢献した」と称えた。

バイデン大統領は「もう一つの未来が可能であることを見抜く想像力と、その達成のために自分のキャリアを賭ける勇気」を持った稀有なリーダーだったと声明で述べた。

プーチン大統領はというと、現段階では深い哀悼の意を表明しただけである。

彼によれば、ソ連の消滅は「20世紀の地政学的大惨事」なのだ。ゴルバチョフへの評価が高いはずはなく、今後どのような「追悼」がなされるのか、注目する必要があるだろう。

欧州/EU・国際関係の研究者、ジャーナリスト、編集者

フランス・パリ在住。追求するテーマは異文明の出会い、平等と自由。EU、国際社会や地政学、文化、各国社会等をテーマに執筆。ソルボンヌ(Paris 3)大学院国際関係・欧州研究学院修士号取得。駐日EU代表部公式ウェブマガジン「EU MAG」執筆。元大使のインタビュー記事も担当(〜18年)。編著「ニッポンの評判 世界17カ国レポート」新潮社、欧州の章編著「世界で広がる脱原発」宝島社、他。Association de Presse France-Japon会員。仏の某省機関の仕事を行う(2015年〜)。出版社の編集者出身。 早稲田大学卒。ご連絡 saorit2010あっとhotmail.fr

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