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「定年後の生活は恐ろしく長い」と元上司。娘とずっとベッタリはできません~おみおじリポート(132)~

大宮冬洋フリーライター
「また誰かと一緒に生きてみたい」という公務員女性。婚活を始めました。(本人提供)

打率2割5分! 100名中25名がパートナーを見つけることに成功しました

※2023年1月6日追記。中村さんは半年間の受けオネット期間を終了し、自動退会日を迎えました。残念ながら結婚につながるような出会いはオネットではご紹介できませんでしたが、彼女の幸せを祈りつつ見送りたいと思います。

 こんにちは。大宮です。自分の周囲にいる独身男女の婚活を前のめりで支援する「お見合いおじさん活動(略称:おみおじ)」を婚活パーソナルトレーナーのマチコ先生と一緒に推進しています。僕の読者(この記事を読んでいるあなたも該当します)で「そろそろ結婚したい」という人をオネット(大宮ネットワーク)にお迎えし、良縁を結ぶことをお手伝い中です。本連載ではその活動の一端をレポートしています。オネット会員の種類(受けor攻め)と募集についてはこちらをご覧ください。

 ジャスト100人目の受けオネット会員である中村康子さん(仮名、56歳)の話を聞く前に、2020年の春にオネットを再開してからお世話してきた100人を数字で振り返らせてください。まず、オネット内での出会いで結婚に至ったのは8名。直近では、受けオネット同士である関根典子さん(仮名、39歳)酒井聡さん(仮名、44歳)がゴールインしました。その苦労と喜びに満ちた婚活体験談はこちらをご覧下さい。

 オネット内で相手を見つけて現在も真剣交際を続けているのは6名です。マチコ先生と手分けしてときどき連絡し、背中を押したりしています。そして、オネットで婚活を始めた直後ぐらいに他の場で相手を見つけ、お付き合いを始めたり結婚したりした人たちがいます。僕たちが報告を受けただけでも11名。前向きな一歩を踏み出すと、意外なところで幸運が訪れやすくなると感じています。

 つまり、100名中25名がパートナーを見つけることができています。打率2割5分。そこそこの成績ではないでしょうか。こうして記事を書かせてもらうのが僕の本業なのですが、結果として少しは社会貢献できている気がしてきました。マチコ先生とますますがんばっていく所存です。

独身の娘たちにも母親とベッタリの人生を送ってほしくはありません

 さて、中村さんの話です。以前からこの連載を読んでいて「いいな~。オネットの仲間になりたい」と思って連絡してくれたそうです。「小さなつながりを大事にして行動する大切さを実感していますので、参加させてもらえてうれしいです」なんて言ってくれました。性格が良いって何より大事ですよね……。

 ただし、中村さんは苦労知らずではありません。8年前に離婚を経験し、実家から離れた土地で子どもたちを育て上げました。地方公務員として前のめりで働きつつ、「また誰かと一緒に生きてみてもいいかな」と思えてきたそうです。

「先日ばったり会った元上司が『定年後は恐ろしく長いぞー』と話していたからです。今は娘たちと東京で遊んだりしていますが、いつまでもそんなことをしているわけにはいきません。独身の娘たちにも母親とベッタリの人生を送ってほしくありません。ご縁があるなら、と思い立ちました」

娘が付き合ってくれる間は年に2回ぐらいは東京ディズニーリゾートに行きたい、と本音を語る中村さん。「一時だけの幸せなお母さん業です」。まさに夢の国ですね。(本人提供)
娘が付き合ってくれる間は年に2回ぐらいは東京ディズニーリゾートに行きたい、と本音を語る中村さん。「一時だけの幸せなお母さん業です」。まさに夢の国ですね。(本人提供)

不測の事態が起きたときに動きが良くなる人が好きです

 トラブルを含めて仕事を楽しんでいるという中村さん。平穏な毎日よりも刺激があるほうがいいと公言する「過激派」公務員なのだそうです。

「私がこんな性格なので、トラブルにうまく対処できるような人に共感します。不測の事態が起きたときに動きが良くなる人です。何でも面倒臭がったり、トラブルがあると『バックギア』に入ったりするような人は苦手です」

 中村さんはプライベートでも活動的かつ社交的。スポーツクラブではズンバ、ヨガ、パンプ、エアロビクスと「すごいこと」になっているとのこと。人の縁でゴスペルサークルにも入り、競技プログラミングにも挑戦中。

「パソコン言語習得に半年、競技参加に1年。いまだに灰色コーダー(超初心者)です。今年中には茶色コーダー(一級上)になりたいものです」

 家事はあまり好きではないけれど得意だという自負はある中村さん。自分が作った定食風料理をパクパク食べてくれるような男性と一緒に暮らしたいそうです。

毎年恒例の「梅仕事」。ガツンと甘い梅シロップはスポーツドリンクにするとおいしいそうです。「私は好きなものをがっつり食べるのが好きなので、必要に迫られて作ります」(本人提供)
毎年恒例の「梅仕事」。ガツンと甘い梅シロップはスポーツドリンクにするとおいしいそうです。「私は好きなものをがっつり食べるのが好きなので、必要に迫られて作ります」(本人提供)

結婚とは補完関係。自分とは真逆の性格の人とうまくいくこともあります

 以上の話を静かに聞いていたマチコ先生。真剣な表情で語りかけます。婚活初心者である中村さんに現実を知ってほしいようです。

「婚活は簡単に見えるかもしれませんが、実際は違います。まずは条件面から相手探しをするので、特に年齢を重ねた女性は非常に苦戦するのが普通です。いろんなところで活動している中村さんの場合、それぞれの場の中で相手を見つけたほうが早いかもしれません。これまでに出会いはありませんでしたか?」

 きょとんとした顔をする中村さん。公私で夢中になって取り組んできたこともあり、職場やサークルの仲間を恋愛対象には見て来なかったようです。灯台下暗し。周囲への見方を変えるだけで思わぬところに良縁が見つかるかもしれませんよ。

「そういえば、職場に一人、いいなと思える人がいます。でも、その人はギャンブラーかつ酒飲みなので一緒には住めないかも……」

 ギャンブルが好き過ぎる人は確かに避けたほうがいいですね。ただし、中村さんは相手選びの幅をもう少し広げたほうがいいかもしれません。自分と同じように活動的かつ前向きな人を求めているようですが、そのような独身男性はかなり年下の女性を求めていたり結婚願望がなかったりします。マチコ先生によれば、腰が重そうな慎重派の男性こそ中村さんとの相性が良い可能性があるとのこと。

「そういう男性は一緒にいると元気になるような女性に憧れる傾向があるからです。結婚とは補完関係なので、自分とは真逆の性格の人をターゲットに入れるとうまくいくこともあります」

 まだ半信半疑な様子を隠さない中村さん。想定外の人との出会いを楽しみ、発見の多い共同生活を面白がることが結婚だと僕たちは思っています。仕事と同じぐらい、過激なほど前のめりで婚活に取り組んでくださいね!

学生時代はコピーバンドのサークルに入っていたという中村さん。ドラムセットを買い、月1ペースで仲間と練習しているそうです。(本人提供)
学生時代はコピーバンドのサークルに入っていたという中村さん。ドラムセットを買い、月1ペースで仲間と練習しているそうです。(本人提供)

※文中の受けオネット会員は仮名です。中村さんの詳細プロフィールやマチコ先生と大宮による超実践的婚活アドバイス(ヤフーの有料記事です)を読みたい方(=攻めオネット会員になりたい方)はこちらをご覧ください。

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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