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県庁所在地の中心駅から徒歩2分!昭和レトロ満点の銭湯「あたみ温泉」は源泉100%かけ流し天然温泉

権丈俊宏温泉研究家・一級建築士

大分県の県庁所在地である大分市。温泉銭湯「あたみ温泉」は、市中心部JR大分駅の駅前にある温泉銭湯です。駅北口から徒歩約2分、再開発された街中にポツンと佇み、昭和レトロたっぷりの姿がひときわ目を引きます。

とはいえ、アクセスの便利さやレトロ風情なだけではなく、銭湯としては極めて異例、マニア絶賛の源泉100%かけ流しの天然温泉を楽しめる点にも注目。今回、30年近く日本全国の温泉を巡り続ける筆者が、その魅力をご紹介します!

常連客や温泉ファンに愛され続ける「あたみ温泉」

あたみ温泉」は、JR大分駅北口(府内中央口)から徒歩約2分にある温泉銭湯。開店は1956年(昭和31年)。昭和レトロな雰囲気たっぷりの風情を今に残す貴重な存在です。アクセスの良さも相まって、令和の現在においても多くの常連客や温泉ファンに愛され続けています。

現代的な街並みの中にポツンとあるので、「あたみ温泉」の存在が際立ちます。
現代的な街並みの中にポツンとあるので、「あたみ温泉」の存在が際立ちます。

名の由来は正確には不明ですが、創業当初は「熱海温泉」いう名前だったそう。しかし有名な熱海温泉(静岡県)に申し訳なくなり、ひらがなの「あたみ温泉」に改名されたとのことです。

建物正面から見て右が男湯・左が女湯の入口
建物正面から見て右が男湯・左が女湯の入口

外観は、まさに昭和の銭湯のイメージ! 入り口をくぐると男女入口中央に番台がある古風なスタイル。スーパー銭湯の勢いに押されて全国的に減少傾向ですが、かえって昭和風の佇まいが新鮮にさえ感じさせます。

※今回の訪問時は常連客で大変賑わっていたので、館内撮影は自粛しております。

銭湯なのに天然温泉&源泉100%かけ流しの美肌湯!

「あたみ温泉」の大きな魅力は、泉質の良さにもあります。泉質はモール泉※と呼ばれるもの。かつてはドイツと北海道の十勝川温泉にしかないと言われた貴重な泉質ですが、あたみ温泉でもモール泉を堪能できます。

※モール泉とは、植物由来の有機物を含有する温泉。ヒノキの様な香ばしい香りが特徴です。

2009年撮影の男性浴室。2024年現在、浴室の佇まいはほぼ変わっていません。
2009年撮影の男性浴室。2024年現在、浴室の佇まいはほぼ変わっていません。

あたみ温泉の場合、50度を超す高温の自家源泉を所有。そのため温泉を沸かす必要が無く、加水・加温・循環・消毒一切無しの源泉100%かけ流しを実現している点が魅力です。熱めとややぬるめの浴槽がある点も好感でき、各自好みの浴槽を選べる点も見逃せません。

かけ流しの看板に、お湯に対する自信の程が伺えます。
かけ流しの看板に、お湯に対する自信の程が伺えます。

実際にお湯に浸かると、トロっとした柔らかな肌触りに癒されます。肌の汚れや余分な皮脂を落とす効果に優れる泉質(重曹泉)で、「三大美肌の湯」と呼ばれる美人湯。温泉マニアが口を揃えて絶賛するお湯なのです!

「あたみ温泉」は2024年12月28日をもって閉店

この様に風情&泉質が大変魅力的な「あたみ温泉」。しかし時代の流れや施設の老朽化などの理由から、2024年12月28日をもって閉店することが決定しました。

筆者が今回訪問したのも、実は惜別訪問のため。個人的に以前から大変お気に入りの温泉施設のひとつでした。

11月1日付の閉店のお知らせ
11月1日付の閉店のお知らせ

「あたみ温泉」は駅前温泉であるので、公共交通機関でのアクセスが便利。また車の場合も、台数は少ないものの建物の横に無料駐車場が完備されています。

温泉ファンはもちろん、大分市に出張や観光で行かれる方にもおすすめ。ご興味ある方は、昭和レトロ風情と源泉100%かけ流しの本物の温泉をぜひ体験されてみて下さい!

あたみ温泉

住所:大分県大分市末広町1丁目3-4 地図で確認する

電話番号:097-532-4324

入浴時間:15時~20時

入浴料金:中学生以上430円、小学生160円、未就学児80円

定休日:火曜日

温泉研究家・一級建築士

専門分野は「温泉」。本業は建築士。四半世紀以上に渡り全国の温泉地や建築遺産を巡り、写真を撮り続けています。記事では温泉だけでなく、旬の観光や旅行情報もお届けします。温泉マイスター、サウナ・スパ健康アドバイザー、ソニー・イメージング・プロ・サポート会員

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