バースデー・グランドスラム!! 誕生日を満塁本塁打で自ら祝福。10年前には松井秀喜も記録
5月10日、サルバドール・ぺレス(カンザスシティ・ロイヤルズ)が満塁本塁打を放った。この日は、サルビーにとって28歳の誕生日だった。
2016年にランダール・グリチック(8月13日/当時セントルイス・カーディナルス/現トロント・ブルージェイズ)とスティーブン・カーデュロ(8月31日/コロラド・ロッキーズ)が打った後、「バースデー・グランドスラム」は出ていなかった。ア・リーグに限れば、2008年6月12日の松井秀喜以来だ。
「バースデー・グランドスラム」は、なかなか打てるものではない。誕生日に試合が行われ、その試合に出場し、満塁の場面で打席が回ってくる――。ホームランの前に、これだけの条件が必要となる。ざっと調べた限りだが、ここ100年に30本未満だと思われる。
例えば、通算755本塁打のハンク・アーロンは、2月5日が誕生日なのでチャンスはなかった。カイル・シュワーバー(シカゴ・カブス)は3年前に打っているが、これはレギュラーシーズンでもポストシーズンでもなく、3月5日のエキシビション・ゲーム(オープン戦)だ。
サルビーは過去5年(2013~17年)の誕生日も、試合に出場している。ただ、その5試合の計19打席に、満塁の場面はなかった。「バースデー・グランドスラム」を打ったのは1回表。初めて巡ってきた機会だった(その後の3打席は満塁ではなかった)。ちなみに、松井は2004年と2012年の誕生日も満塁の場面で打席に立ち、2004年はキャッチャー・フライに倒れたが、2012年はヒットを打った。
なお、一塁走者として松井の「バースデー・グランドスラム」に立ち会ったアレックス・ロドリゲスは、27歳の誕生日(2002年7月27日)に、さらにレアな「バースデー・ウォークオフ・グランドスラム」を放っている。A-RODのウォークオフ・ホームラン(サヨナラ本塁打)9本はメジャーリーグ記録ではないが(最多はジム・トーメイの13本)、バースデー・アーチ6本とグランドスラム25本は最も多い。