WWEとNFLが強力タッグを結成。NFL31チーム分のベルト作成もジャガーズだけは仲間外れ
世界最大手のプロレス団体WWEと、世界最大スポーツリーグのNFLがライセンス契約を結んだと8月28日(日本時間29日)に発表された。
今回の契約では、NFL全32チームのチャンピオンベルトをWWE側が作成。各ベルトにはチームカラーが用いられ、ベルトの中央部分にはチームロゴが描かれている。
WWEは2013年にボストン・レッドソックスがワールドシリーズを制覇して以降、MLBやNFLの王者チームにチャンピオンベルトを贈呈。
今年のスーパーボウルでもカンザスシティ・チーフスを優勝に導いて、MVPに選ばれたパトリック・マホームズが、ランバルディ・トロフィーとWWEから贈られたベルトを嬉しそうに手にしていた。
これまでにWWEが優勝チームに贈ったチャンピオンベルトは、中央にWWEのロゴが描かれていたが、今回発売されたベルトはチームロゴが入っている。ベルトはWWEとNFLの公式オンラインショップで販売されており、気になるお値段は550ドル(約8万円)。ローマン・レインズが保持するWWEユニバーサル王者のレプリカベルトは、WWE公式ショップで500ドル(約7万2500円)なので、NFLバージョンの方が50ドルほど高い。
WWEからは、NFL全32チーム分のベルトが作成、発売されると発表されたが、WWEとNFLの公式オンラインショップを確認してみると31チーム分しか見当たらない。
唯一、行方不明なチームはジャクソンビル・ジャガーズ。NFL有数の不人気チームなだけに、売れ行きを心配して発売されなかった訳ではない。ユニバーサル王者のレインズがプロレスラー転向前、アメリカンフットボール選手だったときに、ジャガーズと契約しながらも、わずか5日でクビにされたからでもない。
ジャガーズのオーナーを務めるシャヒド・カーン氏は、WWEのライバル団体であるAEWの創業オーナーでもあり、『大人の都合』でジャガーズのベルトは販売が見送られている。
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AEWの勢いは凄まじく、プロレス業界のトップを走るWWEの牙城を脅かす存在へと急成長を遂げている。
他団体とは交わらないWWEとは対照的に、AEWは他団体との交流にも積極的で、新日本プロレスとは年に一度、『禁断の扉』と銘打った団体対抗戦を行っている。
8月27日にはロンドンのウェンブリースタジアムでプロレス興行を開催。ウェンブリースタジアムでプロレスが行われるのは、WWEが1992年に『サマースラム』を開催して以来、31年ぶりのこと。新日本プロレスでも活躍した飯伏幸太、ケニー・オメガ、ジェイ・ホワイトらも参戦したAEWの大会は8万846枚のチケットを売り上げ、WWEの8万709枚の記録を塗り替えた。
このウェンブリースタジアムでは、2007年からNFLの公式戦が毎年行われており、ジャガーズは2013年から毎年1試合のホームゲームをジャクソンビルからロンドンに移して開催している。昨年は8万6215人のファンを集め、同球場でのNFL試合における観客動員記録を塗り替えた。