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台風2号は沖縄近海でノロノロに?長丁場の警戒を

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
台風2号の雲の様子(ウェザーマップ)

台風2号は沖縄の南でノロノロに?

台風2号の予報円(ウェザーマップ)
台風2号の予報円(ウェザーマップ)

最新の台風情報(気象庁発表)

台風2号は非常に強い勢力で、グアム島近海を北西にゆっくりと進んでいます。今後も西寄りに進み、フィリピンの東海上で、一時猛烈な勢力となった後、週明け29日(月)午後3時には、非常に強い勢力で沖縄の南海上に達する見込みです。

この時点で沖縄は赤色の暴風警戒域に入っており、台風2号が北寄りに進めば、石垣島などの先島諸島を中心に、沖縄が暴風域に入るおそれが示されています。

さらに注目は、この台風2号の暴風域がかなり広いことで、予報円と暴風警戒域から推定される台風2号の暴風域は半径260キロとなっており、台風が沖縄の南で速度を落とし、ノロノロとなる可能性も大きいため、沖縄は長時間の影響を受けるおそれがあります。

沖縄近海をゆっくり北上か?

台風2号などの予想(ウェザーマップ発表資料に筆者加筆あり)
台風2号などの予想(ウェザーマップ発表資料に筆者加筆あり)

参考までに上図は日本のモデルで、5日後以降の台風2号の計算をみたものです。29日(月)から31日(水)にかけて、ほとんど停滞するか、北へゆっくりと進む程度の予想となっており、暴風域や強風域が広いことも考えると、沖縄ではかなり長時間にわたり、悪天候が続くおそれがあります。

また本州付近も前線に伴う雨雲が横たわり、来週後半にかけて台風2号周辺の暖湿気が氾濫してくるため、前線の活動が活発となり、長時間の大雨となるおそれがあります。(関連記事

沖縄は数日間の大荒れも

10日間予報(ウェザーマップ発表)
10日間予報(ウェザーマップ発表)

ウェザーマップが発表している10日間予報によると、石垣島などの先島諸島は29日(月)から6月1日(木)頃まで、雨や風が強い見通しで、台風2号が最も近づくタイミングでは、暴風を伴った大荒れとなるおそれがあります。

ただ沖縄の南からの台風2号の進路や勢力、速度などは、周辺の太平洋高気圧の盛衰などによるところが大きく、まだまだ安定していませんので、引き続き、最新の台風情報にご注意ください。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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