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来週は沖縄はもちろん、本州付近でも台風2号や前線による大雨のおそれ

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
台風2号の予報円(ウェザーマップ)

猛烈な勢力で沖縄の南へ

最新の台風情報(気象庁発表)

台風2号は非常に強い勢力でグアム島近海を西寄りに進んでいます。

今後は週末にかけて、30度前後ある暖かな海面上で一段と発達しつつ西進し、週明け29日(月)午前9時には、中心気圧915hPa、最大風速55メートル、最大瞬間風速75メートルの猛烈な勢力で沖縄の南海上に達する見込みです。

この時点で石垣島など先島諸島は台風の暴風警戒域に入っており(赤色の範囲)、台風2号が北寄りに進めば、週明けにも沖縄では暴風域に入るおそれがあります。その後は転向点に入るとみられ、速度が遅くなり、沖縄の南海上から北や北東方向に進路を変える計算が目立っている状態です。

台風の勢力や進路、速度によっては沖縄で長時間の荒天となるおそれがある他、本州付近へ北上させるモデルもあるため、沖縄以外も油断はできません。そして台風本体に加えて、本州付近に発生する前線の活動が活発となるおそれもあります。

台風周辺の暖湿気が本州付近にまで広がる

暖湿流の予想(ウェザーマップ)
暖湿流の予想(ウェザーマップ)

上図は来週30日(火)の暖湿流の予想です。台風2号の中心付近をはじめ、南西諸島には極めて暖かな湿った空気が広がっている他、台風周辺の暖湿気が本州付近にまで氾濫している様子がうかがえます。この本州付近には何があるのかというと前線です。

台風から離れていても前線の大雨に注意

降水域の予想(ウェザーマップ)
降水域の予想(ウェザーマップ)

来週30日(火)にかけて、台風2号本体の活発な雨雲が沖縄方面に到達するほか、本州付近でも前線が発生し、上述した暖湿流の影響で、雨雲が発達し、前線付近でも大雨となるおそれがあります。

この前線の上下動や盛衰状態により降水量は変わってきますが、前線が停滞するとともに、来週後半にかけて台風2号が北上してくるような場となれば、長丁場の大雨となってもおかしくありません。

沖縄は大荒れに警戒、本州付近も大雨に注意

10日間予報(ウェザーマップ発表)
10日間予報(ウェザーマップ発表)

ウェザーマップによる10日間予報では、週末までの晴れマークが一転、来週は傘マークが並んでいます。

台風2号の進路次第でもありますが、石垣島は週明けには荒天となり、30日(火)から31日(水)頃を中心に大荒れとなるおそれがあります。また那覇でも31日(水)から6月1日(木)頃を中心に、大荒れとなるおそれがあります。

本州付近は前線に伴う雨が断続的に降る見込みで、台風2号の振る舞い次第では、長丁場の雨、大雨となる所が出てくるかもしれません。

沖縄の南海上へ進んだ後の台風2号の進路予想は、進む方向や速度、勢力などのぶれがかなり大きな状態ですから、今後も最新情報にご注意ください。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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