クロフォードのトレーナー、逮捕
WBA/WBC/IBF/WBO統一ウエルター級チャンピオン、テレンス・クロフォードに付いていた、恰幅のいいトレーナーを覚えているだろうか。腹回りが、力士のような彼である。その名をブライアン・“ボーマック”・マッキンタイア。
53歳のマッキンタイアは、元WBAミドル級暫定王者であるクリス・ユーバンク・ジュニア(シニアは元ミドル&スーパーミドルの2階級世界王者)も指導中だ。ユーバンク・ジュニアがリアム・スミスに10回KO勝ちした翌日の9月3日、この太っちょトレーナーはマンチェスター空港で逮捕された。
マンチェスター警察によれば、マッキンタイア容疑者は銃所持と銃の弾薬を許可書なしで所持した罪で起訴されているとのことである。マッキンタイアは月曜日の朝に出廷し、マンチェスター警察に拘留された。空港職員が預け荷物の中に銃器の可能性がある物を発見。直ぐに銃を回収し、マッキンタイアに手錠をかけた。
公判は10月9日に予定された。クロフォードの広報担当者は、メディアのコメントの要請に応じなかった。
クロフォードは先日、故郷であるネブラスカ州オマハにボクシングアカデミーをオープンした。ボクシングを通じて、少年少女に規律を教え、心も体も健やかに育ってほしいとの思いからだ。
その際、4冠統一王者は言った。
「この辺りで生きる人間は、死ぬか、逮捕されるかなんだ。次世代の子たちは、健全に生きてほしい。だから、こういうものが必要なんだよ」
マッキンタイアもまた、逮捕される運命だったのか。無許可の銃を持ち歩いていたということは、そういう”常識”で生きていた証左だ。何とも残念な事件である。