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自民党総裁選告示1週間前、158名の議員票動向が判明

大濱崎卓真選挙コンサルタント・政治アナリスト
自由民主党本部には総裁選の巨大横断幕が掲げられた(写真:アフロ)

自由民主党総裁選挙の告示日まであと1週間。総裁選挙への立候補を目指す候補予定者の動きにくわえ、国会議員の支持動向も徐々に明らかになってきました。

筆者の調べでは、すでに158名の国会議員が自身のSNSやマスメディアの報道で自身の投票先を明らかにしており、これらはすべてオープンソース・インテリジェンスの概念に基づき、筆者が「自民党総裁選2024_議員票動向」にまとめて公開しています。あくまで現時点で明らかなものをまとめたものであり、ここに掲載されていない議員が「態度未決定」というわけではなく「態度未公表」であることに注意が必要です。

自民党総裁選2024 議員票動向 by @oohamazaki
自民党総裁選2024 議員票動向 by @oohamazaki

総裁選出馬は7〜9名か

すでに現時点で小林氏、石破氏は公表されている国会議員支持者が20名を超えており、出馬確実です。くわえて、高市氏、林氏、小泉氏、河野氏、茂木氏も既に推薦人20名は確保済みとみられ、7名の立候補は確実視されています。さらに加藤氏、上川氏も推薦人20名の確保間近とされており、立候補は最大9名にのぼるとの見方が強まっています。

齋藤氏は推薦人確保状況についてノーコメントを貫いており、野田氏は陣営議員が「推薦人まだ集まらず」とコメント、青山氏は当初NHKが報道しなかった姿勢に疑問を呈するなど、いずれも出馬は不透明な状況です。

議員票動向が見えにくい候補者の状況は

上記の議員票動向は、メディアに明らかにしたものをまとめたものであり、水面下で模索している議員や支持を公言していない議員も多くいます。

高市氏は旧安倍派の議員が、林氏は旧岸田派の議員が、河野氏は麻生派の議員が水面下で支えているとされているほか、石破氏は地方の若手議員から積極的な支持を受けているとの情報もあります。

議員票動向は不出馬候補支持議員も含めて検討が必要

議員票動向は1回戦での投票予定先をまとめたものですが、出馬に至らなかった候補を支持している議員は、ほかの候補者を支持することになります。上川氏支持者は林氏を、齋藤氏支持者は小泉氏を、青山氏支持者は高市氏をそれぞれ推すのではないか、との見方があります。

総裁選の関心は1回戦1位2位と決選投票の動向

前回(2021年)の総裁選では、最終的に7割を超える議員票動向が明らかになりました。今回は、これから出馬表明会見を行う総裁候補も複数おり、12日の告示日前後も議員票の動向が明らかになるとみられています。

総裁選挙の関心は、まず1回戦で誰が残るかでしょう。議員票と党員票が同じ票数だけ持つ総裁選ですが、党員票にフォーカスをした調査や分析では、石破氏>小泉氏≧高市氏との傾向が見えています。

決選投票については、「石破氏・小泉氏・高市氏」のうち2名で争われるとの見方が高いものの、その際の議員票の動向までを詳しく分析する動きはまだ少なく、これから本格化するものとみられます。

選挙コンサルタント・政治アナリスト

1988年生まれ。青山学院高等部卒業、青山学院大学経営学部中退。2010年に選挙コンサルティングのジャッグジャパン株式会社を設立、現在代表取締役。不偏不党の選挙コンサルタントとして衆参国政選挙や首長・地方議会議員選挙をはじめ、日本全国の選挙に政党党派問わず関わるほか、政治活動を支援するクラウド型名簿地図アプリサービスの提供や、「選挙を科学する」をテーマとした研究・講演・寄稿等を行う。『都道府県別新型コロナウイルス感染者数マップ』で2020年度地理情報システム学会賞(実践部門)受賞。2021年度経営情報学会代議員。日本選挙学会会員。

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