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レンドーンが約1年ぶりにホームランを打つ。今シーズン1本目が出ていないスラッガーは…

宇根夏樹ベースボール・ライター
アンソニー・レンドーン(ロサンゼルス・エンジェルス)Apr 26, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 5月7日、アンソニー・レンドーン(ロサンゼルス・エンジェルス)は、初回にホームランを打った。

 約1年ぶりのホームランだ。昨年5月17日の2打席目を最後に、125打数(153打席)続けて、ホームランは出ていなかった。今シーズンに限っても、このストリークは83打数(105打席)に達していた。

 昨シーズンは、右手首を痛め、6月中旬から10月初旬まで離脱した。5月18日以降の出場は、12試合だ。一方、今シーズンは、故障者リストには入っていない。5月7日を含め、25試合に出場している。

 レンドーンは、ロング・ヒッターではないものの、ワシントン・ナショナルズ時代に5度、シーズン20本塁打以上を記録している。5度目の2019年は、34本のホームランを打った。ちなみに、エンジェルスへ移ってからの3シーズン(2020~22年)は、計157試合で20本塁打だ。

 ただ、今シーズンの場合、前日までの24試合はホームランがなく、長打も二塁打が3本に過ぎなかったが、出塁率は.400と高かった。シーズン出塁率.400以上は、2017年と2019年に加え、短縮シーズンながら、エンジェルス1年目の2020年にも記録している。

 健康に過ごすことさえできれば、これから長打も増えてきて、7年2億4500万ドルの契約4年目は、大型契約に見合うスタッツを残すことができるかもしれない。

 なお、レンドーンがホームランを打ったことで、過去に30本塁打以上のシーズンがありながら、今シーズンは80打数以上で0本塁打の選手は、現時点ではホゼ・アブレイユ(ヒューストン・アストロズ)だけとなった。

 アブレイユは、昨シーズンこそキャリア・ワーストの15本塁打ながら、レンドーンよりもパワーがあり、シーズン30本塁打以上を5度記録している。こちらの直近は、30本塁打の2021年だ。

 メジャーデビューから9シーズンをシカゴ・ホワイトソックスで過ごしたアブレイユは、昨オフ、アストロズと3年5850万ドルの契約を交わした。今シーズンは、ホームランが出ていないのみならず、出塁率も低い。昨シーズンまでの通算出塁率は.354、今シーズンは.273だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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