ミャンマーの古都マンダレーで軍が銃撃 14歳の少年が死亡 複数の市民が死傷 現地から映像や写真
軍のクーデターに対する市民の抗議行動が続くミャンマー。2月20日、古都マンダレーで軍が発砲し、複数の市民が負傷し、死者も出ている。現地メディアや現地住民からの情報によると、2人が死亡、17人が重傷、35人が軽傷だという。死者はさらに5名いるという声もある。
現地メディア「The Mandalay News Journal」によるFacebookライブの配信映像や、私のもとに送られてきた現地市民撮影の動画には、銃撃のあった現場付近の建物で救急隊員から応急処置を受ける人々の様子が映っている。
怪我をした人たちが次々と担架に載せられ運ばれてくるほか、頭を撃たれ後頭部の頭蓋骨が吹き飛んだ状態で運ばれてきた男性が息を引き取る様子、足の複数箇所を撃たれ治療をうける男性の様子などが記録されている。
また、同時間帯に撮影された映像では、兵士が銃を水平に構え、市民に向け何発も発砲する様子が記録されている。女性は「お願いこれ以上撃たないで」と泣きながら実況し、祈りを捧げながら発砲の様子をスマートフォンで撮影し続けた。
その他、こうした状況の中、銃を持つ兵士が笑っているような映像もあり、現地での一連の写真や映像を送ってきてくれたミャンマー人の女性は「本当に涙が出ます。もはや人間の行いとは思えません」と悔しさを滲ませていた。
一部海外メディアはマンダレーでの銃撃を「ゴム弾が使われた」と報道。抗議に参加していた現地市民は「実弾が使われた」と主張しており、現場に散乱した薬莢などを撮影しSNSで拡散させている。
医療従事者らが患者を搬送しようとする際にスナイパーによって反撃され、1人が撃たれたという情報もあり確認を急いでいる。
(23:00追記)
映像に記録されていた、頭部を撃たれ無くなった男性は、14歳の少年。現地知人によると、マンダレーで軍の取締りによる負傷者を助けるボランティアに参加していた最中に撃
たれたという。
現地では少年を死を受け、軍による攻撃は「人道に対する罪」であり「戦争犯罪だ」と批判する声がさらに高まっている。
堀潤が運営するYouTubeチャンネルでは、連日、現地のミャンマー人や在日ミャンマー人、ミャンマー出身のデザイナー、渋谷ザニーさんの協力をもとにミャンマー情勢をライブ番組で伝えている。今日は、現地に通い続けロヒンギャ難民の撮影を続けてきた写真家、新畑克也さんと、ロヒンギャで日本に帰化した長谷川留理華さんと番組を配信した。
その番組中に、マンダレーでの銃撃の映像が現地から送られてきたため、速報で伝えた。