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ツイッターがトランプ氏のアカウント凍結、「違反が続けば永久停止も」

小久保重信ニューズフロントLLPパートナー
(写真:ロイター/アフロ)

 米ツイッターは1月6日、米大統領選の結果に関する誤った主張を繰り返したとして、トランプ氏のアカウントを一時的に凍結(ロック)した。

 同社の公式アカウントで「首都ワシントンで前例のない暴力的状況が続いていることを受け、繰り返される重大な規約違反の投稿3件を削除するよう要求した」と述べた。

 問題の投稿を削除すれば12時間後に解除するが、削除しない場合は凍結したままだという。さらに「将来にわたり違反が続けば、永久停止の対象になる」と警告した。

 米フェイスブックもトランプ氏のアカウントをロックすると明らかにした。「トランプ大統領のページに2つの規約違反があると判断した。この結果、24時間機能が凍結される。この間トランプ氏は当社のプラットフォームに投稿できない」と述べた。

 一方、米CNBCは、ツイッターが問題とされるトランプ氏の投稿3件をすでに削除したと報じている。そのうち1件は米議会上下両院の合同会議が開かれた連邦議会議事堂に集まった同氏の支持者らによる暴動に関する動画だった。

 トランプ氏は支持者に暴動をやめるよう呼びかけたものの、大統領選には不正があったとの主張を繰り返したという。

 ツイッターはこれまで、公職に就く人やその候補者の規約違反の投稿について、たとえ問題があったとしても、「投稿には公共性もある」として削除せず、注意喚起の文章とともに閲覧できるようにしていた。

 著作権侵害を理由に削除したことはあるものの、それ以外の理由で同氏の投稿を削除したのは今回が初めてだという。

ニューズフロントLLPパートナー

同時通訳者・翻訳者を経て1998年に日経BP社のウェブサイトで海外IT記事を執筆。2000年に株式会社ニューズフロント(現ニューズフロントLLP)を共同設立し、海外ニュース速報事業を統括。現在は同LLPパートナーとして活動し、日経クロステックの「US NEWSの裏を読む」やJBpress『IT最前線』で解説記事執筆中。連載にダイヤモンド社DCS『月刊アマゾン』もある。19〜20年には日経ビジネス電子版「シリコンバレー支局ダイジェスト」を担当。22年後半から、日経テックフォーサイトで学術機関の研究成果記事を担当。書籍は『ITビッグ4の描く未来』(日経BP社刊)など。

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