「気がきく人」と「気がつく人」の違いとは。「気がきかない人」が身につけるといいことは?
ちょっとしたことなんだけれど、困っている時にさりげなくフォローしてくれたり、少し先回りして用意しておいてくれたり、気が利く人の小さな思いやりはしみじみと心に残るものです。
以前、食後に「お水をください」とお願いしたとき、特に何も言わなかったにもかかわらず、常温のお水を持ってきてもらえたことがありました。薬を飲もうと思っていたのでありがたい気遣いでした。
そんな「気が利く人」と、似ているけれどちょっと違う「気が付く人」の間にはどのような違いがあるのか、掘り下げて考えてみたいと思います。
「気がつく人」とは?
よく気がつく人には観察力があります。周りをよく見ているので、髪形が変わったとか、会話に入れていない人がいるとか、ちょっとしたことにもちゃんと気付きます。
ただ、気がついているだけで、具体的な行動に移しているとは限りません。
行動に移さない理由は、恥ずかしさだったり、勇気がなかったり、面倒だったりとさまざまですが、せっかく気付いているのに何もしないとしたら、それは周りから見れば気づいていないのと同じことになってしまいます。
気がつくことは始まりに過ぎません。そのあと具体的な行動に移すことで「気がきく人」になっていきます。
気がきく人とは?
気がきく人には3つの力があります。「観察力+想像力+行動力」です。
気がきく人は、まず観察力が高い「気がつく人」です。視野が広く全体が見えているので、総合的に判断して動くことができます。
そこで終わらず、さらに相手の立場に立って考えられる想像力があるので、自己満足なおせっかいにならず、適切な行動をとることができます。
そして、気づいたことを面倒くさがらずにさっと行動に移すことができるフットワークの軽さも持ち合わせています。
人のために動くことに抵抗感が少ないのは、人から気をきかせてもらった経験や、自分が人に何かしたときにとても感謝された経験などが多いからかもしれません。
気がきかない人とは
上記の「気がきく人が持っている3つの力」をうまく使えていません。
つまり、見えてない(視野が狭い)か、見えていても想像できていない(思いやれていない)か、見えていて想像もできているけれど面倒くさがって行動していないか…。
それによって、「言われたことしかしない」「自分の範囲のことしかしない」と思われてしまいます。
ちなみに、気がきかない人の中には、気をきかせてもらった経験が少ない、という人も多いです。
そもそも「気をきかす」という状況の経験値が少なければ、どう気をきかせたらいいか分からないのは無理もないのかもしれません。
気がきく人になるために
きっと身近に一人くらい気がきく人がいるのではないでしょうか。もし一人もいなければ、気配りの行き届いた接客をしてくれるレストランなどに行ってみるのもいいでしょう。
その人がどういうことに気付き、どういう風に考え、どんな行動をとるのか、よく観察したり、実際に気遣いを体験してみる。
そして、できそうなことから真似をしていくうちに、「気のきかせ方」のコツが少しずつ掴めてくるはずです。
また、いつもぎりぎりに動いていたり、自分のことでいっぱいいっぱいで、周りのことまで気をきかせる余裕がない、という場合もあります。時間に余裕を持って行動することを心がけるだけでも気がきく人に一歩近づきます。
まとめ
・気がつく人:観察力が高い。せっかく気付いているのだからそこで終わらせるのはもったいない。そこからどう動くかが大事。
・気がきく人:「観察力+想像力+行動力」を存分に発揮している。人のために動くことに対する抵抗感が少ない。
・気がきかない人:まずは周りをしっかり見ることから。気がきく人の行動をよく観察し真似することからはじめてみる。
時間の使い方を工夫して余裕を持って動くことも大事。
似ているけれど意味が微妙に違う言葉を調べてみると、その物事の本質が垣間見えることがあります。これからも色々な言葉の違いを取り上げていこうと思っています。