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日本人選手がMLB1年目に記録した出塁率は、前年と比べてどれだけ上下したのか。吉田正尚は今年.447

宇根夏樹ベースボール・ライター
イチローと新庄剛志 2002/03/08(写真:KAZUYA GONDO/アフロスポーツ)

 来シーズン、吉田正尚(オリックス・バファローズ)は、メジャーリーグでプレーしているかもしれない。11月9日、MLB.comは「情報:ジャパニーズ・スターのヨシダがポスティングでMLBに来そう」と題した、ジョン・ポール・モロシの記事を掲載した。

 吉田は、規定打席未満の2017年も含め、6シーズン続けて出塁率.400以上を記録している。自己ベストは、2020年の.453だ。今シーズンの.447は、2番目に高い。

 これまでにメジャーリーグでプレーした日本人選手が、その直前のシーズンに日本プロ野球で記録した出塁率と、メジャーリーグ1年目に記録した出塁率は、以下のとおり。対象としたのは、2000~01年のイチロー新庄剛志から、2021~22年の鈴木誠也(広島東洋カープ→シカゴ・カブス)まで、両シーズンとも200打席以上の12人だ。

筆者作成
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 いずれも、メジャーリーグ1年目の出塁率は、前年より下がっている。ほとんど変わらなかったのは、2001年の新庄と2012年の青木宣親(現・東京ヤクルト・スワローズ)だけだ。前年と比べ、打率と四球率のどちらも低かったことも、全員に共通する。

 ちなみに、短縮シーズンの2020年にメジャーデビューした秋山翔吾(現・広島東洋)と筒香嘉智も、出塁率は前年より低下した。秋山は.392→.357(678打席/183打席)、筒香は.388→.314(557打席/185打席)だ。

 とはいえ、12人の半数は、メジャーリーグ1年目に出塁率.350以上を記録している。2001年のイチロー、2003年の松井秀喜、2007年の岩村明憲、2008年の福留孝介、2012年の青木、2018年の大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)がそうだ。彼らのうち、大谷以外の5人は規定打席をクリアした。なかでも、イチローの出塁率.381はその年のア・リーグ14位(規定打席以上)に位置し、青木の出塁率.359.355もナ・リーグのトップ20に入った。

 なお、メジャーリーグ何年目かを問わず、規定打席以上で出塁率.400以上の日本人選手は、2004年に.414のイチローしかいない。出塁率.370以上は、4人が計11度。イチローが6度、松井秀喜が3度、福留と大谷が1度ずつだ。2009年に出塁率.375の福留は、翌シーズンも429打席(規定打席未満)で.371を記録した。大谷は、昨シーズンが.372、今シーズンは.356だった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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