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6月に月間15本塁打以上の選手はシーズン全体で何本のホームランを打ったのか。大谷翔平は8人目

宇根夏樹ベースボール・ライター
カイル・シュワーバー Jun 29, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ナ・リーグとア・リーグにおいて、6月に15本以上のホームランを打った選手は、先月の大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)が8人目だ。

 大谷の前の7人が、そのシーズンに記録したホームランの本数は、以下のとおり。大谷は、ここまで30本塁打。最初の2ヵ月は、3・4月が7本、5月は8本だ。なお、3月と4月、9月と10月は、それぞれ1ヵ月として数えている。

筆者作成
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 彼らのうち、シーズン60本塁打以上の2人、1998年に66本塁打のサミー・ソーサと1961年に61本塁打のロジャー・マリスは、6ヵ月の半分以上で月間二桁本塁打を記録した。

 ソーサの月間本塁打は、3・4月が6本、5月が7本、6月が20本、7月が9本、8月が13本、9月が11本(10月は試合なし)なので、月間二桁本塁打は3度。マリスは、1本、11本、15本、13本、11本、10本だ。5月から、5ヵ月続けて10本以上のホームランを打った。ちなみに、この年のニューヨーク・ヤンキースは、4月11日に開幕を迎えた。4月は、15試合しか行っていない。

 一方、あとの5人が6月以外に記録した月間二桁本塁打は、合わせて1度。1930年に49本塁打のベーブ・ルースが、5月に13本のホームランを打った。

 例えば、2021年にワシントン・ナショナルズとボストン・レッドソックスで計32本塁打のカイル・シュワーバー(現フィラデルフィア・フィリーズ)は、5月の7本と6月の16本を除くと、あとの4ヵ月はいずれも5本に届かなかった。その大きな理由は、出場していない期間にある。開幕から1週間近く出遅れたのに続き、7月上旬から8月中旬まで、トレードを間に挟んで欠場した。

 1961年のマリスと1998年のソーサを含め、1シーズンに60本以上のホームランを打った延べ9人中8人は、その年に、月間二桁本塁打を少なくとも3度記録している。昨シーズン、62本塁打のアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)の月間二桁本塁打は4度。各月のホームランは、4月が6本、5月が12本、6月が11本、7月が13本、8月が9本、9・10月は11本だ。

 あとの1人、1927年に60本塁打のルースは、月間二桁本塁打こそ2度、5月の12本と9・10月の17本ながら、その間の6月~8月は、3ヵ月続けて9本のホームランを打った。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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