川の増水が心配でもリアルな川の様子を見に行ってはいけない。見るならこのサイトやアプリで上流をチェック
台風や豪雨によって川の増水が心配されるときに、川の様子を見に行って流されるという事故が後をたちません。不安になって確かめたくなる気持ちはわかりますが、リアルで見に行っても上流の様子がわかるわけではありません。それよりも見るべきなのは、以下のサイトやアプリです。上流水位の上昇やライブカメラも確認できるYahoo河川水位を使いこなしてみていただければと思います。
見やすいYahoo河川水位情報
Yahoo河川水位情報は、川の名前をよく知らなくても、お住まいの地域を表示すれば状況を確認することができます。
2020年10月9日15時30分の時点では、三重県の産田川が赤く彩られ、避難判断水位になっていることがわかります。
この時、「避難判断水位」の意味がわからなくても、画面に「一定時間後に氾濫の危険がある状態。避難情報を確認してください。」と解説があるので、再度別ページで言葉の意味を調べる手間がありません。
Yahoo河川水位で水位の上昇をチェック
また、じっくり、見ていただきたいのは、水位の上昇の仕方です。急速に上昇してくると、事態が急速に悪化することが想定できます。
水位の上昇については、1時間の水位データと10分ごとのデータが切り替えられるようになっています。
このYahoo河川水位のデータは国土交通省と気象庁の情報を元に、見やすく作成されています。
下図は国土交通省「川の防災情報」の令和2年7月豪雨の際の球磨川渡の7月3日から4日までの川の情報ですが、水位が急速にあがっていたことがわかります。
グラフを見て水位がどのように上昇しているか見ることができるので、目の前の川を見ただけではわからないこともわかるのです。
Yahoo河川水位情報でライブカメラもチェック
さらにライブカメラが設置されている河川では、ビデオカメラマークをクリックすると、ライブカメラが表示されます。
上流のチェックが重要
そして重要な活用の仕方として覚えておいてほしいのは、上流も確認するという手順です。
昨年の台風19号の際、東京都で荒川の水位が気になっていた方は結構いらっしゃるのですが、荒川は、埼玉県秩父や群馬県を流れています。後日、防災講座に参加してくださった方にお聞きしても、埼玉県秩父や群馬県での水位の上昇を気にしていなかったという方もいらっしゃいました。普段は、川の上流を意識していなくても、上流の降雨量が多かったり、長く雨が続くと、たとえ下流で晴れていても水位の上昇が起こります。
また直近の上流の観測地点を2つ覚えておいて、状況を確認することは、今後起こる危険を察知するために重要です。
Yahoo河川水位情報の表示はアプリやサイトから
Yahoo河川水位は、「Yahoo! JAPAN」トップページより、「Yahoo!天気・災害」を開き、「Yahoo!天気・災害」のページ内にある「防災情報」より、「河川水位」を選択すると、「河川水位情報」が表示されます。
「河川名で検索」するか、「位置情報を利用」すると、今いる場所に近い河川の詳細な情報を取得することができます。
Yahoo天気アプリからも、メニュー画面→河川洪水でもスマホから簡単に水位情報を得ることができます。
中小河川や小規模河川は気象庁 洪水警報の危険度分布で
Yahoo河川水位情報は、わかりやすい情報ですが、中小河川や小規模河川での水位はわかりません。身近に中小河川がある方は、気象庁の洪水警報の危険度分布を確認してみてください。
気象庁HPには、次のように記載されています。
気象庁の上記の情報は、雨量からの予測になります。国土交通省の水位情報は、実測になります。Yahooの水位情報は大河川については、国土交通省情報と気象庁情報が一括でみることができますが、中小河川や小規模河川は、気象庁の洪水警報危険度分布でフォローしてください。
より詳しく
より詳しく知りたい場合は、国土交通省 川の防災情報にまとまっています。
ダムの放流の状況について(洪水貯留操作を実施しているダムがある地域)もわかります。
以上から、実際の川を見に行くのではなく、上記サイトやアプリを活用していただければと思います。リアルな川を見に行くことはご自身に危険にさらすだけでなく、救助にあたる方も危険にさらすことになることも意識していただければと思います。