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アメリカ空軍の極秘宇宙船「X-37B」次世代スペースシャトルの謎に包まれた目的とは?

X-37B 出典:Wikipedia

皆さんも良く知るスペースシャトルは、1981年の初飛行から2011年の退役まで、合計130回の飛行ミッションを行いました。本記事では、アメリカ空軍が極秘で開発した次世代スペースシャトル「X-37B」をご紹介します。

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■アメリカ空軍が開発を進める極秘実験機「X-37」

X-37Bの初期構想図 出典:Wikipedia
X-37Bの初期構想図 出典:Wikipedia

1990年代、NASAとロッキード・マーティン社の共同で次世代スペースシャトル「X-33」の開発が開始されました。しかし、重量過多や技術的困難を克服できず開発は中止となります。そんな中、より先進的で低コストの再利用できる宇宙往還機として「X-37」の開発が1999年より本格的に開始されました。

2002年には、まず大気圏内を滑空するための試験機「X-37A」が製造されました。全長8.8m、翼幅4.3mというサイズは、スペースシャトルの約4分の1の大きさです。貨物室にはトラック1台分程度のスペースが確保されています。

そして2004年には、開発担当がNASAからアメリカ空軍に移管され、軍事プロジェクトとなりました。これが、X-37が謎に包まれている理由です。そして、2006年には航空機からX-37Aを投下する最初の試験が実施されます。その結果、X-37Aは滑空飛行と自動着陸に成功するのでした。

■2010年には初飛行に成功、しかしその目的は不明

アトラスVロケットに搭載されたX-37B 出典:Wikipedia
アトラスVロケットに搭載されたX-37B 出典:Wikipedia

X-37Aの成功を受け、「X-37B」の開発が発表されます。2010年には、アトラスVロケットによりX-37Bが打ち上げられ、約17分後には宇宙に到達、軌道上で試験が行われました。飛行高度は地上約320km以下と見られ、国際宇宙ステーションよりも低い高度を周回しています。

そして打ち上げから約7ヶ月後、X-37Bは大気圏再突入をして地上の滑走路に自動着陸を行い、試験は成功となりました。飛行期間は224日に及ぶ長期間となりました。スペースシャトルの軌道上飛行帰還は最大で16日間ですが、X-37Bは270日滞在可能となっています。

X-37B 出典:Wikipedia
X-37B 出典:Wikipedia

その後も、複数回打ち上げが実施されており、3回目の飛行に至っては、なんと約2年も軌道上に滞在しています。もしかすると今もX-37Bは地球軌道上を周回しているかもしれません。しかし、軌道上でどういった試験をしているのか、そしてX-37Bの目的については、アメリカ空軍は堅く口を閉ざしており、確かなことは誰も知る由がありません。

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