H3ロケット打ち上げが10/26に延期、2024年度ロケット打ち上げ予定(観測ロケット、イプシロン)
9月26日、H2Aロケット 49号機の打ち上げが行われ、情報収集衛星「レーダー8号機」の軌道投入に成功しました。本記事では、今年度に予定されているロケットの打ち上げ予定について解説していきます。
■10月20日(日):H3ロケット4号機
H3ロケットは今年度、残り2機の打ち上げが控えています。JAXAより、H2Aロケット49号機の打ち上げに遅れが生じたため、H3ロケットの4号機は2024年10月26日に打ち上げられることが発表されました。
H3 4号機ではXバンド防衛通信衛星「きらめき3号」が打ち上げられます。主に防衛省が使用する衛星で、自衛隊の部隊間通信に使用される模様です。今までにも、「きらめき1号・2号」が打ち上げられており、日本の英知を結集した「天空に美しく光り輝く」衛星という意味が込められているとのことです。
■11月14日(木):観測ロケットS-520 34号機
観測ロケット「S-520 34号機」は当初、2024年8月11日にの打ち上げが予定されていました。 しかし、8月8日に宮崎県沖で震度6弱の地震が発生し、鹿児島県肝付町に位置するJAXA内之浦宇宙空間観測所では震度5弱の揺れが観測されました。そして、この地震の影響を踏まえ、打ち上げは11月14日(木)に延期されることが決定しました。
なお、JAXAの発表によりますと、内之浦宇宙空間観測所に地震による被害は確認されていません。 今回打ち上げるペイロードは、次世代の宇宙推進システムである「デトネーションエンジン」の宇宙実証です。音速を超える衝撃波を利用することで、大きな推進力を得ることを目的としています。
■2024年度内:イプシロンS 初号機
イプシロンSは3段式の固体燃料を搭載した国産基幹ロケットで、初代であるイプシロンロケットの進化系です。 H3ロケットと固体ロケットを共通化するなど、様々なシナジー効果により国際競争力を強化することを目的としています。 2024年度内には初号機の打ち上げが予定されています。
搭載されるペイロードは、ベトナムの地球観測衛星「LOTUSat-1(ロータスサット・ワン)」です。実はこのロータスサットワン、日本企業のNECがベトナムから受注した衛星なのです。ミッションの目的はベトナムの自然災害への監視強化による、被害の抑制や災害予測に貢献することです。衛星に搭載したレーダーにより、昼夜を問わず観測データを取得します。日本の洗練された衛星技術が、このように海外へ今後も広がっていくと嬉しいですね。
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