キャリア女性が婚活で悩む理由。「スマートな独身男性が少なすぎる」
「私はモテないので、デートに誘ってくれる独身男性がいたらありがたくお受けします。でも、あまりに女性慣れしていなくてスマートさのない男性と会っても、恋愛をする雰囲気にはなりにくいです。仕事モードでお相手することはできますが……。お互いにいい歳なのに、『僕は何もわからないので教えてください!』と頭を下げられても困ってしまいます」
某大企業で総合職として働く女性(30代半ば)の本音である。高学歴・高職歴で常に身綺麗にしており、快活な会話もできる。男性ならばモテまくる条件を備えているのだが、女性である本人は「全然モテない」と感じているようだ。現在は恋人なしの一人暮らしを満喫しつつある。
実際には、「僕は何もわからないので教えてください」系の男性は恋愛対象から排除しているので、彼女は「まったくモテない」とは言えない。公的な場では自立した社会人として振る舞えるキャリア女性も、「デートのときぐらいは女性らしく可愛くありたいし、大切に扱ってほしい」と感じるのだと思う。30代以降でモテる男性の多くが、「私にいろいろ教えてください」系女性からの人気で支えられているのとは対照的だ。
結婚を前提とした場合、賢くて経済力のある女性のほうが「何もわからない」女性よりも我々男性の生活をはるかに豊かに明るくしてくれる。だからこそ、独身男性にはぜひキャリア女性との恋愛を勧めたい。ただし、当のキャリア女性たちも「独身ならば誰でもいい」わけではもちろんない。一緒にいてときめいたり安らげたりする相手でなければ、一人で暮らしたほうがいい。彼女たちにはその能力も十分に備わっている。
では、婚活中の女性たちが男性に求める「スマートさ」とは具体的に何なのか。先日、結婚相談サービス大手の楽天オーネットを取材し、同社の膨大な顧客データを分析する部署の人たちに話を聞いてきた(詳しくはこちら)。結論は、「見た目」と「コミュニケーション」に尽きる。
普段はあまり女性との接点がない男性は、婚活の場にも関わらず写真やお見合いでの身だしなみが「なっていない」ことが多いようだ。髪がボサボサだったり、清潔感のない服装だったり……。「男は中身で勝負」だと思ったりしても、目が肥えた現代の女性には通用しない。
「女性としては、『婚活用の写真に気をつかえないのであれば、私にも気をつかってくれないのでは』と無意識のうちに感じてしまうのだと思います」(オーネット社員)
コミュニケーションに関しても、お笑い芸人のようなトーク力は必要ない。おしゃべりが苦手な場合は、メールやLINEなどの文面を「丁寧かつ思いやりを持って」書くように心がけるだけでも差別化できる。女性に比べて、男性は文章がぶっきらぼうで返信も遅い人が異様に多いからだ。
デートの際は無理に話さなくてもいい。相手と過ごす時間を楽しみ、食事代ぐらいは黙ってご馳走しよう。ドアを開けてあげるなどのレディファーストができればなおいい。言葉より行動のほうが印象に残りやすいこともある。
女性が男性に求める男らしさやスマートさ。それは決して荒っぽく強引な言動ではない。身だしなみを整え、朗らかさを保ち、思いやりと気遣いを忘れずに接すること。ちゃんとした女性であれば、そこに男性的な力強さや希望を見出し、初めて相手を異性として見ることができるのだと思う。