創業80年の老舗食堂が博多駅構内にあった昔懐かしい豚骨ラーメン店「二葉亭」の味を継承して現在に至る
福岡市博多区祇園町。終戦前から存在していた〈二葉食堂〉は、創業80年を超える歴史を誇っている老舗の食堂。現在の「祇園町」の周辺は、その昔「旧博多駅前」という立地であり〈二葉食堂〉も、その一角で営業されていたようだ。その後、1975年(昭和50年)に博多デイトスが開業すると「二葉亭」という店名の豚骨ラーメン専門店を開業。それから40年以上という長きにわたり、その味を守り続けてきた。そのお店「二葉亭」も2019年を限りに、惜しまれつつ、博多デイトスを退店。その間の1998年(平成10年)には、新たに〈二葉食堂〉を祇園町に開業。お昼は「お食事処」として、夜は「呑み処」として営業を開始。創業より旨みたっぷりのお出汁にこだわった麺類や丼物などの料理を提供し続け現在に至る。
うどん・そば・丼物を中心としたメニュー
看板メニューは定食&セットの中の「小丼+うどん・そば」セット。小丼は「小カツ丼」「小牛丼」「小カレー丼」の3種類から選べる。人気の定食は「かつ定食」「鳥唐定食」など、各種定食がある。
また、麺類の種類も豊富で「こんぶ・わかめ・きつね・丸天・ごぼう・肉」の中から選択しつつ、麺は「うどん」か「そば」のいずれかを選べる。
ラーメンは「和風」と「豚骨」の2種類
〈二葉食堂〉の「うどん」や「そば」のお出汁のノウハウを生かした「和風ラーメン」は、あっさりとした味わいながら、滋味深い旨みがあり、とても美味しいおすすめの逸品。「二葉亭」の味を守り、継承した「豚骨ラーメン」は、昔懐かしいイニシエを感じさせる今の〈二葉食堂〉にとっては、なくてはならない存在に。
二葉亭の豚骨ラーメンの味を受け継ぐ
現在も終戦前からの雰囲気や名残りを感じさせる〈二葉食堂〉。定食などとともに「二葉亭」の味を受け継いだ名物の「豚骨ラーメン」が現在、人気メニューの一つとなり、地元の方にも徐々に根付きはじめている。
豚骨ラーメンの種類もまた豊富にあり、ベーシックな「ラーメン630円」の他「キクラゲラーメン680円」「ワカメラーメン680円」「モヤシラーメン680円」と、シンプルなものが続き、まだ未食の「ギョーザ入り790円」という変わり種(ワンタンメンなのか?と想像している)や「焼豚ラーメン790円」まで取り揃えたラインナップになっている。
お家に帰ってきたような感覚になる
この日、お昼を食べ損ねた夕方近くに久しぶりに訪問してみた。引き戸をスライドさせ店内に入ってみると、温かな空気に包まれたような雰囲気で出迎えてくれ、お家に帰ってきたような錯覚をおぼえる。それくらい心が落ち着くような雰囲気がこのお店にはある。店内の様そう自体は、そのまま「居酒屋さん」のような趣がある。その店内のカウンター席の一番手前に着席し、たくさんあるメニュー表の中から「豚骨ラーメン」のセットメニューを探すも、今回は無く、お尋ねしてみると、この日は「和風ラーメン」のセットメニューならあるとのことでそちらの中から「小カツ丼とラーメン」のセット890円を選択した。
初めての「和風ラーメン」の絶品スープ
「うどん」や「そば」のお出汁のような「和風ラーメン」のスープは、あっさりとした味わいながら、滋味深い旨みがあり、特に福岡県民には、心底馴染む味わいだと確信。トッピングされたワカメと揚げ玉もピッタリとハマり、とても美味しくいただけて、おすすめしたい一品と出会えた感じだった。
同時に配膳された「小カツ丼」は、思いの外、カツもごはんの量も多く「小」とは思えないほどのボリューム感で、空きっ腹から一気に満腹になるという満足度の高いセットメニューだった。次回は豚骨ラーメンでのセットメニューを食べたい。
夜はとってもお得な「晩酌セット」
夜に訪問すると、まずはとってもお得な「晩酌セット」を注文してみよう。お好きな飲み物一つ(生ビール・焼酎・日本酒・翠ジンソーダ・ハイボール・チューハイ)+日替わりおつまみ+小鉢2つで「800円」という超お得なセット。
また〈二葉食堂〉のもう一つの名物は、お店で手作りされている自慢の「二葉亭の辛子高菜」。お土産用が700円で、先代が編み出した独特の製造法によるもので店舗でサービスとして出したところ評判になり、今では多くの方にご自宅用やお土産用にご購入いただいている逸品だそう。(店内でのご購入の他、通販でも「二葉亭の辛子高菜」をお求めいただけます)
最寄りの駅は、福岡市営地下鉄「祇園駅」から徒歩3分ほど。現在の「JR博多駅」からでも徒歩10分ほどで立ち寄りやすい場所。近くにお立ち寄りの際は、昔ながらの博多のディープな空間(食堂)をご体感いただければ幸いです。