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開幕前でもノーヒッターを達成されるのは嫌!? セーフティ・バントを試みた打者も

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジャスティン・スティール(シカゴ・カブス)Mar 3, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 3月3日、シカゴ・カブスの7投手が、サンディエゴ・パドレスを相手に継投ノーヒッターを達成した。

 まず、ジャスティン・スティールハビア・アサッドの2人が、2イニングずつ投げ、そこから、ブラッド・ボックスバーガーアドバート・アルゾライジェレミーア・エストラーダキャメロン・サンダースニック・バーディーの5人が、各1イニングを抑えた。

 公式戦ではなく、エキシビション・ゲームであっても、ノーヒッターを達成されるのは嫌なのか、6回裏に先頭打者として打席に入った、パドレスのホゼ・アゾーカーは、初球にセーフティ・バントを試みた。そこまで15アウト(5イニング×3アウト)なので、ノーヒッターまではあと12アウト(4イニング×3アウト)。微妙なところだが、公式戦であれば、暗黙のルールを破ったのかどうか、物議を醸していたかもしれない。この打球はアルゾライが処理し、投手ゴロとなった。

 なお、エキシビション・ゲームのノーヒッターは、6年ぶり。2017年3月24日に、ロサンゼルス・エンジェルスの8投手が、シアトル・マリナーズを封じて以来となる。その試合は、バド・ノリスが2イニング、あとの7投手は1イニングずつだった。

 ただ、前回と前々回の間は、そう離れていない。エンジェルスの継投ノーヒッターのちょうど1週間前に、ニューヨーク・ヤンキースの3投手、田中将大(現・東北楽天ゴールデンイーグルス)、チェイシン・シュリーブ(現デトロイト・タイガース)、ジョーダン・モンゴメリー(現セントルイス・カーディナルス)が、デトロイト・タイガースを相手に達成している。こちらは、それぞれ、4.1イニング、0.2イニング、4イニングを投げた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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