「観測史上もっとも暑い夜」35.9℃を記録 オーストラリア
連日酷暑が伝えられるオーストラリアですが、南東部のヌーナで国内最低気温の最高記録となる35.9℃が観測されました。この暑さでアスファルトの道路が溶け、死んだ動物が空から降ってきたなどの報告があります。
記録的な猛暑
南半球オーストラリアでは、80年ぶりともいわれる記録的な暑さが猛威を振るっています。観測開始以来最も暑かった10日間のうち、4日がここ1週間のうちに記録されているほどです。
南東部のニューサウスウェールズ州では、18日(金)の気温が46℃に達したほか、シドニーでは8年ぶりに5日連続で30℃を超えました。一方首都のキャンベラでは、史上初めて4日間連続で40℃を超えました。
(↑水浴びを楽しむ動物園のアザラシ)
最低気温の国内記録35.9℃
暑さは日中だけではなく夜間も続き、ニューサウスウェールズ州ヌーナでは、17日(木)から18日(金)にかけての夜の気温が35.9℃となりました。これは1982年1月に南オーストラリア州と、2003年1月西オーストラリア州で観測された35.5℃を超え、国内の最低気温の記録としては最も高い気温です。
気象局はその原因について、夜間雲に覆われたことで日中の熱がこもり、気温が高いままだったと説明しています。
こうした暑さのため、一部でアスファルト舗装の道路が溶けたと報告されています。
コウモリの大量死
炭鉱のカナリアのように、ある種の動物は急な環境変化についていくことができません。
昨年11月の熱波では、大量のコウモリが死亡するというニュースがありました。
西シドニー大学が、クイーンズランド州におけるオオコウモリの死骸の数を数えたところ、気温が42℃を超えた11月26日と27日のたった2日間で23,000匹にも及んでいたとのことです。これはこの地域の全個体数の3分の1にも匹敵しました。
今回の熱波でも多数のコウモリの死骸が確認されています。
気温上昇続く豪州
オーストラリアの気温は上昇の一途をたどっています。2017年は史上4番目、2018年は史上3番目に暑い年となりました。当局によると、暑さによる国内の死者数は年間で平均500人以上にのぼるとのことです。
オーストラリアの国内最高気温の記録は1960年1月に観測された50.7℃ですが、今月15日(火)にはそれに1℃と迫る49℃が南オーストラリア州タークーラで観測されており、今後この記録が更新される可能性も否定できない状況です。
(↑町の温度計は52℃にも達したそう)
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