世界で最も暑い国オーストラリア 南部で49.1℃も
世界の最高気温ランキング
15日(火)、地球上で最も暑い上位94地点をオーストラリアが独占しました(※)。1位は南オーストラリア州のタークーラで、日中の気温は49.1℃まで上がりました。
またマーブルバーでは3週連続で最高気温が40℃を超えました。オーストラリアでは広く平年の気温を10℃以上も上回る暑さとなっており、当局は「ヘルス警報(Health warning)」を発令して、日中の外出を控えたり、水分をこまめに摂取するよう呼びかけています。
熱波の原因
今回の熱波の原因は、オーストラリア南東のタスマン海に居座る高気圧で、この高気圧から吹き出す北寄りの風がオーストラリア北部や中部の熱い空気を南に運んでいます。
なおオーストラリアにおける「熱波(heat wave)」とは「最高気温と最低気温が過去の30年平均と比べて、異常に高い状態が3日以上続くこと」と定義されています。
ニューサウスウェールズ州保健省によると、この熱波は2011年以来8年ぶりの規模とのことです。2011年には暑さのために死亡率が13%、入院患者は14%増加したといわれています。
今回の熱波は18日(金)頃まで続くと見られています。
変わる、暑さ表示と対策
近年オーストラリアの気温は上昇傾向にあります。例えば2018年は観測史上3番目に暑い年となりました。
これまでにないような高温が度々発生することから、暑さに関する表示やスポーツのルールなどに変化が現れているようです。
【気温表示の色】
下のグラフィックは気象局が発表した14日(月)の最高気温の予想です。温度ごとに色分けされていますが、その日は50℃以上の予想が出されたために、グラフィック上に今までにない新しい色が追加されたそうです。
【全豪オープン】
現在ビクトリア州メルボルンでは全豪オープンが開催されていますが、去年に引き続き選手たちは猛烈な暑さと闘っています。
昨年は40℃を超える日もあって、選手からは「死にそうだった」「足が焼けかけた」などの悲痛な叫びが聞かれたほどでした。
去年までは気温が40℃、また暑さ指数が32.5℃を超えた時のみ対策が講じられていたようですが、今年からは気温、湿度、風速や日射などを考慮した「全豪オープン・ヒート・ストレス・スケール(AO HSS)」なる新たな指標が作られ、これに基づき試合中に休憩を挟んだり、屋根を閉じたりするなど、段階的な対応策がとられるようになっているようです。
※ OGIMETの世界気温ランキングによるデータを参考にしました。