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「家はいつもキレイじゃないといけないの?」元片づけられない女、現在は片づけのプロがたどりついた正解

藤原友子小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

片づけは面倒です。

家のあちこちに散らかったモノを元の位置に戻さないといけないし、収納に入りきらなかったら、捨てるのか、別の場所に収納するのか考えたり迷うことも多く、しかも、片づけてもまた散らかるので体力と気力を消耗します。

それだけ大変なので私たちの身の周りには、こうしたら片づく、これを使ったらスッキリするという情報が溢れています。

だけど「片づけられない女」を卒業し、片づけを仕事にしている私が思うのは、ワザやテクニックで片づけても満足感は続かないということです。

ワザやテクニックは、一時的にスッキリするだけ

多くの人が「すぐ片づく方法」「スッキリ収納できる100均グッズ」「収納を増やすグッズ」など、グッズやワザに片づけの答えを求めます。

例えば、このような経験はありませんか?

●SNSで見た、100均のグッズを買ったけど、イメージと違い結局使わないまま。
●憧れのあの人のおウチをマネしてみたけど、なんだかスッキリしない。
●片づけの本を読んだり、SNSで情報を見るけど、結局どれがいいのかわからなくなった。

毎日仕事や子育てに追われていると、とにかく簡単に問題を解決したいと思うのでそのような気持ちのなるのもわかります。

しかし、気づいている人もいるかもしれませんが、「こうすればすぐにスッキリする方法」「キレイに収納できる方法」を試したところで、片づいたように見えるのはその時だけ、結局すぐに元に戻ってしまいます。

「いつもキレイ」が一番大事なのだろうか

私は18年前は片づけができず、いつも自分の暮らしや自分に自信が持てませんでした。

がんばって整えた家はとてもキレイにはなりましたが、子どもが散らかすとイライラしたり「片づけなさい!」と言ってばかりの自分や、片づいた状態をキープできない自分に嫌気がさしていました。

しかし子どもが成長する中、片づいていないことにメンタルをかき乱され、イライラしてばかりいる自分は嫌。せっかくなら家族との時間を大切にしたい。という思いが湧いてきて、家族が元気なら多少は散らかってもいい。だけど来客の時やお出かけ前など、必要な時にサッと片づく家でありたいと思うようになりました。

今では、いつもキレイではありませんが、家族の協力を得てすぐ片づけることができる家になり、今の私にとって一番心穏やかでいることができる状態です。

人の暮らしがよく見えるがゆえに…

そしてここ数年、片づけのやり方を教えてほしいというより「このやり方でいいのか」「頑張っているけど自信が持てない」「情報だけはたくさん知っているけど、結局自分はどうしたらよいかわからない」という相談が多くなってきました。

ワザやテクニックの情報が出回っていたり、SNSなどで人の暮らしがよく見えるからでしょう。

自分でどうにかしようと頑張ってはいるけれども、満足する結果を得ることができない時は、どうやって片づけるか? 片づけなくちゃ!ではなく、

子どもがいるとか、仕事が忙しい、家が狭いという現実は一旦横に置き、本当は自分はどうしたいか?いつもキレイな家でないといけないのか?どんな時間に自分は幸せを感じるのか?

毎日の暮らしで大切にしたいことを自分がわかっていると、片づけのワザやテクニックに振り回されることはなくなるでしょう。

ひょっとしたら家はいつもキレイである必要はないかもしれませんね。

小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

片づけのプロとして活動を始めたのに、自分の家は「片づけても、また散らかってしまう」という矛盾に悩む。家が散らかってしまうことを隠そうとしていたが、「いつもキレイじゃなくてもいい。何かあったときにすぐに片づく家にしておけばいい」と開き直り新たなメソッドを確立。 いつもキレイにしなくちゃいけない、もっと頑張らなくちゃいけない、そんなプレッシャーから解放され、もっと自由に、その人らしく生きるお手伝いを「片づけ」を通して行っている。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』(マガジンランド)

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