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「キャッシュレスよくわからない…」人向け、まだ間に合う制度のおさらい

横川楓日本金融教育推進協会代表/やさしいお金の専門家/金融教育家
(写真:Natsuki Sakai/アフロ)

10月1日からキャッシュレスポイント還元制度が始まりましたね。すでにかなり話題にもなり、制度開始とともにキャッシュレスを以前より活用し始めたという人も多いのではないでしょうか。

制度が開始されてもうすぐ1か月となりますが、あまり理解できていないまま損をしてしまったり、実はポイントの取りこぼしがあったなんてことがないように、改めて今回のキャッシュレスポイント還元制度についておさらいしていきたいと思います。

・制度の概要は

今年10月から来年6月まで、対象店舗で対象のキャッシュレス決済での支払いをすると、それぞれのキャッシュレスサービスの規定に応じた方法でポイント還元されるというのがこの制度。

還元率は2%か5%のどちらかで、店舗によって異なりますが、原則は5%です。この制度の対象となっている店舗は基本的には5%、コンビニなどの大手企業のフランチャイズの場合は2%、百貨店などは対象外と認識しておきましょう。

また、どのキャッシュレス決済が対象かというと、クレジットカードやデビットカード、電子マネー等、皆さんが普段使いしているものがどれか一つは対象となっていることかと思います。

・アプリを要チェック

キャッシュレスポイント還元制度に伴い、公式アプリが配信されています。地図上の対象店舗にピンがささり、タップすると店名や還元率、その店舗で利用することができるキャッシュレス決済の種類を確認することができるという非常にシンプルなもの。

対象店舗にはポイント還元制度のポスター等が掲示されているはずですが、こちらのアプリを見れば自分がいる近辺のキャッシュレスポイント還元制度の対象店舗、還元率、対応キャッシュレス決済などが確認できるので、ダウンロードしておいて損はありません。

・事前登録や上限、還元時期に注意

こちらの制度を利用してポイント還元を受けるためには、事前登録が必要なものもあります。SuicaやPASMOなどの交通系ICカードです。また、対象の店舗で買い物をすれば、無限にポイント還元が受けられるわけではありません。各キャッシュレスサービスごとに月15,000円相当などの毎月のポイント還元の上限があるので、注意が必要です。そして、ポイント還元時期もそれぞれかなり異なり、比較的すぐに還元されるものもあれば、翌月、2,3か月後など、サービスによって異なります。

還元の仕組みは各キャッシュレスサービスによって大幅に異なるので、キャッシュレスサービスを使い分けて上限をうまく分散させるなど、ポイントの取りこぼしがないようにお使いのキャッシュレスサービスのポイント還元制度にまつわるページを必ずチェックするようにしましょう。

・即時値引きされる場合も

コンビニでキャッシュレスで買い物をすると、すぐに買い物金額から2%の値引きがされるというのを体験済みの方も多いはず。中にはポイント還元という形ではなく、即時で値引きされるケースもあります。

コンビニのほか、Amazonでも、キャッシュレスポイント還元制度の対象事業者の出品している物を購入した場合、ポイント還元分が即時で値引きされる仕組みです。ポイントが事後に還元されるものはポイントの使い忘れなどにも気を付けなければなりませんが、即時値引きであればその心配もありません。

・まとめ

来年6月までのキャッシュレスポイント還元制度。キャッシュレスサービスによってかなり詳細が異なり少しややこしいのですが、だからといって活用しないのは損です。アプリで対象店舗を調べ、事前登録の有無や上限に気を付けながら、取りこぼしがないようにしっかりチェックして、キャッシュレスを本格導入していきましょう。

日本金融教育推進協会代表/やさしいお金の専門家/金融教育家

経営学修士(MBA)、AFPなどを取得し、お金の専門家/金融教育家として活動。「誰よりも等身大の目線でわかりやすく」をモットーにお金の知識を啓蒙、金融教育の普及に尽力している。1990年生まれ。明治大学法学部卒。経営学修士(MBA)、AFPなどを取得し、現在はやさしいお金の専門家/金融教育活動家として活動。「誰よりも等身大の目線でわかりやすく」をモットーにお金の知識を啓蒙、金融教育普及に尽力している。2022年1月には一般社団法人金融教育推進協会を設立、代表理事となる。子供向けからお父さん向けまで、雑誌、WEB、新聞等の連載多数。著書『ミレニアル世代のお金のリアル』(フォレスト出版)。

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