【 #参院選2022 】物価上昇、賃上げ、子育て、奨学金、消費税…公約を身近なお金視点から見ると?
投票日が7/10(日)に迫った参議院選挙。憲法改正や新型コロナ対策など、さまざまなトピックが並んでいます。
そんな中で今、私たちの暮らしでいえば、毎月のように食べ物やサービスの値段が値上がりして、家計に打撃を与えています。
政治や選挙というと、なかなか身近に感じられない…という人も多いかと思いますが、物価上昇、出産・子育て、教育費、消費税、フリーランス支援など、まずは身近なお金の視点から公約を考えてもらいたく、8党分の公約をまとめたのでご紹介いたします。
あくまで抜粋となりますので、詳しくはそれぞれの政党のサイトをご確認ください。
①物価上昇はどうする?
エネルギーコストについてや、電気・ガス料金などに言及している党もあれば、賃上げや税制の見直しをして物価上昇に備えるなどの対策が掲げられています。
②賃上げは?
さまざまな物が値上がりしている中で、賃上げについてはどう対策していくのでしょうか。
こちらも各党それぞれ、税制を整備したり、企業の支援、非正規雇用の正規雇用化などの視点から、私たちに入ってくるお給料を増やすことを進めていこうとしているのがわかります。
③最低賃金はどうなる?
地域差に関係なく物の値段は上がっていく中で、地域差が大幅にある最低賃金については、どうしていくのでしょうか。
与党と野党とで金額に明確な差があるのが見て取れます。
④消費税について
お給料はなかなかあがらないのに物の値段があがっていくという現状の中で、負担が大きいという声も多い消費税については、どのように言及されているかを見ていきます。
消費税については、期限を設けて減税するという党が多いようです。
⑤インボイス制度
消費税に関連して、フリーランス等小規模事業者に大きく影響があるインボイス制度について、どう触れているでしょうか。
導入と廃止、そして時期の検討など、比較的はっきりと意見がわかれています。
インボイス制度については、まだまだ議論の余地がありそうです。
⑥フリーランス向け支援
多様な働き方が広がる中で、フリーランスの人に向けた支援を取り入れる党も。どういう支援をしていくのかまとめました。
会社員に比べ、保障が少なく、契約関係もあいまいになりがちなフリーランスについても労働環境の整備も、今後ももっと必要となっていくかと思います。
⑦男女の賃金格差
労働環境という意味では、男女の賃金格差も深刻な問題の一つです。
国税庁の給与に関する調査によれば、平均給与では男女に大きな差があるほか、総務省の調査によれば非正規雇用者も女性の数が圧倒的に多くなっています。男女の賃金格差を埋めるために、各党がどう取り組もうとしているのかまとめました。
女性のほうが非正規雇用の割合が多いのを受けて、正規・非正規の同一労働同一賃金や、非正規労働者の正規雇用化などについて言及している党が多くなっています。
⑧出産・子育ての経済的支援
経済状況に関わらず子どもを産みたい人が産み、育てられる環境を整えるためにも、出産や子育てについての支援も大切です。
出産についての給付金を増やすほか、子どもに対する手当を増やしたり、育休の所得補償を100%にするなど、各党が具体的な政策を打ち出しています。
また、男性の育休取得促進も大きなポイントとなっています。
⑨教育費・奨学金返済は?
家庭の経済状況に関わらずすべての子供が希望する教育を受けられるためには、教育費負担の支援がとても大事です。教育費負担や奨学金制度についての各党の言及をまとめました。
教育の無償化のほか、給食費や教材費の無償化、奨学金の制度改正など、さまざまな視点で各党が言及しています。
筆者も、少子化が進んでいるとはいえ経済的に余裕がない家庭が多い中、子どもたちが平等に学ぶ機会を得るためにも教育費負担については整備が必要だと考えます。
⑩年金制度について
若い世代の話を聞いていると老後も不安だけど、老後のことを考えてる余裕もない…という人も多い一方で、物価上昇などが続く中、今年6月からは若い世代の賃金の低下に伴い、今年金を受給している人たちの年金も減額となりました。
つまり今、若い世代の賃金があがらなければ、高齢者世代の受け取る年金も減り続ける可能性もあるのです。
各党の公約をみても、年金が減り続けることなく持続することや、世代間公平という部分が気になりますね。
⑪金融リテラシーを身につけられる環境整備は?
「貯蓄から投資へ」・「資産所得倍増」と、個々人での資産形成が促されている中で、一番大切なのが、まずはお金の知識を身につけること。
投資をするにしても、知識がなければ投資詐欺に巻き込まれたりなど、大きな損を被ってしまう可能性もあります。
今年4月から金融教育が拡充されましたが、すべての学校で行われているわけではなく、公教育としての金融教育の普及自体にはまだまだたくさん課題があります。筆者としても国としてもっと金融教育の普及の整備を取り組んでほしいと思っています。
公約を見ていても、いいと思う部分もあれば、これは自分と意見が違うという部分もあったりして、政党でも候補者ベースでも、なかなか合う人がいない…と思う方もいるかもしれません。
現実的に言えば、自分が何を重視するかというところを基準にする必要があります。
また、誰を選ぶかという視点に加えて、「自分の世代の投票率をあげるためにいく」という価値観も選挙へ行く上ではとても大切だと思います。
政治というマクロな視点で整備されることが、私たちのお財布というミクロな視点まで大きく影響していることをぜひ実感し、投票のきっかけとなれば幸いです。