野球ユーチューバーが選んだ歴代ベストナイン、最強は誰だ
YouTubeでは何人ものプロ野球OBがチャンネルを開設し連日様々な動画が配信されている。その中で昨年、出演したゲストにそれぞれが考えるベストナインを聞くというシリーズがあった。野手8人の成績を合算したチーム打撃成績があればその打線が生み出したであろう得点が算出出来る。さらに27個のアウトを取られるまでに何点取れるかに変換すれば、そのチームでの見込まれる平均得点での比較が可能だ。各選手のOPSの最も良かったシーズンをキャリアハイとみなした時、果たして最強オーダーを組んだのは誰だったのだろうか。
里崎智也
(投)上原(元巨人)
(捕)谷繁(元横浜)
(一)松中(元ソフトバンク)
(二)
(三)小笠原(元日本ハム)
(遊)松井稼(元西武)
(左)和田(元西武)
(中)秋山(レッズ)
(右)松井秀(元巨人)
セカンドだけ空白のまま終了となったが捕手目線で選んだオーダーはパリーグの強打者が打線の中心。インコースを巡る駆け引きを繰り広げた松中、小笠原が打点を稼ぐであろう打線は、ほぼ2桁得点の平均9.93得点が見込まれる。
斉藤和巳
(投)金田(元国鉄)
(捕)野村(元南海)
(一)王(元巨人)
(二)井口(元ダイエー)
(三)長嶋(元巨人)
(遊)松井稼(元西武)
(左)松井秀(元巨人)
(中)秋山(元ダイエー)
(右)イチロー(元オリックス)
完成したオーダーを見た感想が「野球界を支えてきた人たち、野球をやってる人たちが目指してきた人たちばっかり」というドリームチーム。レジェンドクラスの選手が揃った打線が弱いはずがない。平均10.66点を叩き出す。
阿部慎之助
(投)大谷(エンジェルス)
(捕)谷繁(元横浜)
(一)清原(元西武)
(二)菊池(広島)
(三)中村(元近鉄)
(遊)井端(元中日)
(左)柳田(ソフトバンク)
(中)鈴木(広島)
(右)亀井(巨人)
同じキャッチャー目線でも里崎は強打者を、阿部は「この選手が守っていたら安心と思える選手」を多く選んだ。守り重視の布陣ながら攻めても平均8.05得点取れそう。
宮本慎也
(投)斉藤(元ソフトバンク)
(捕)古田(元ヤクルト)
(一)松中(元ソフトバンク)
(二)今岡(元阪神)
(三)原(元巨人)
(遊)松井稼(元西武)
(左)松井秀(元巨人)
(中)前田(元広島)
(右)イチロー(元オリックス)
守備の名手が選んだのは、何を投げても打たれそうな雰囲気がある松中、チャンスで回ってきたら絶対芯に当たるイメージの前田など"守っていて凄さを感じるスラッガー"だった。クラッチヒッターが多く平均9.56得点と迫力十分。
井端弘和
(投)斉藤(ソフトバンク)
(捕)谷繁(元横浜)
(一)小笠原(元日本ハム)
(二)荒木(元中日)
(三)中村(元近鉄)
(遊)宮本(元ヤクルト)
(左)福留(阪神)
(中)谷(元オリックス)
(右)高橋(元巨人)
キャッチャー・谷繁はリードの巧みさ、ファースト・小笠原とサード・中村は打撃だけでなく守備も評価しセカンドでは土橋(元ヤクルト)の名前も挙げるなど守備へのこだわりが強く見てとれるオーダー。平均7.96得点。
辻発彦
(投)郭泰源(元西武)
(捕)古田(元ヤクルト)
(一)落合(元ロッテ)
(二)辻(元西武)
(三)松永(元阪急)
(遊)宮本(元ヤクルト)
(左)柳田(ソフトバンク)
(中)秋山(元ダイエー)
(右)イチロー(元オリックス)
ショートは真っ先に源田(西武)の名前を挙げるなど「どうしても守備に目がいっちゃう」と話した通り選んだオーダーは守りが堅い。なおかつ平均9.08得点と攻撃力も高い。
岩本勉
(投)ダルビッシュ(カブス)
(捕)古田(元ヤクルト)
(一)清原(元西武)
(二)高木(元大洋)
(三)長嶋(元巨人)
(遊)松井稼(元西武)
(左)糸井(阪神)
(中)新庄(元阪神)
(右)イチロー(元オリックス)
高木豊チャンネルに出演し本人を目の前に選んだセカンド、サードで選んだ長嶋は華のある守備が選出の大きな理由。ファーストで選んだ清原も欲しい場面での本塁打の多さが魅力と話すなどプロ野球が"魅せる商売"であることも重要視した。平均8.97得点の打線が球場を盛り上げる。
松井稼頭央
(投)上原(元巨人)
(捕)古田(元ヤクルト)
(一)小笠原(元日本ハム)
(二)井口(元ダイエー)
(三)中村(元近鉄)
(遊)松井稼(元西武)
(左)松井秀(元巨人)
(中)柳田(ソフトバンク)
(右)イチロー(元オリックス)
自身が助けてもらったからという印象が強く、西口(西武)の名前を真っ先に挙げるなど人柄の良さが滲み出る。現在は西武2軍監督を務めており打順を組む際は悩むタイプとのことだが、こんな選手が揃えば嬉しい悩みが尽きなさそう。平均10.37点取れる打線ならベンチで笑みが止まらない。
真中満
(投)上原(元巨人)
(捕)古田(元ヤクルト)
(一)清原(元巨人)
(二)山田(ヤクルト)
(三)小久保(元ダイエー)
(遊)坂本(巨人)
(左)松井秀(元巨人)
(中)前田(元広島)
(右)イチロー(元オリックス)
8ポジションはすんなり決まったもののサードの選手だけが出てなこない。ネットで検索し岩村(元ヤクルト)ら何人か候補を挙げた中で最終的には小久保を選んだ。平均9.81得点。
村田真一
(投)斎藤(元巨人)
(捕)古田(元ヤクルト)
(一)落合(元ロッテ)
(二)山田(ヤクルト)
(三)掛布(元阪神)
(遊)坂本(巨人)
(左)松井秀(元巨人)
(中)秋山(元ダイエー)
(右)イチロー(元オリックス)
「今日あいつ守ってくれて勝ったなというのがいっぱいあるから。(セカンドは)なんぼ打っても守れなかったら価値ないもんね」と冒頭で話し、守備力重視かと思いきや平均10.24得点と打撃力も高いオーダーとなった。
清原和博
(投)野茂(元近鉄)
(捕)谷繁(元横浜)
(一)落合(元ロッテ)
(二)辻(元西武)
(三)石毛(元西武)
(遊)立浪(元中日)
(左)金本(元広島)
(中)秋山(元ダイエー)
(右)イチロー(元オリックス)
ベストナインのみならずベスト監督に森監督(元西武)、ガンを患いながら復活を遂げた赤松(元広島)、原口(阪神)を特別賞とした。西武黄金期を超える打線は平均8.67得点と強力だ。
立浪和義
(投)田中(ヤンキース)
(捕)谷繁(元横浜)
(一)清原(元巨人)
(二)
(三)長嶋(元巨人)
(遊)坂本(巨人)
(左)松井秀(元巨人)
(中)柳田(ソフトバンク)
(右)イチロー(元オリックス)
セカンドはマシンガン打線の中心だったローズ(元横浜)の名を挙げていた。しかし日本人選手限定で思案を巡らすと浮かばず、後回しにされた結果、忘れられてしまった。後半は監督についての話題に及んだ。立浪監督誕生の瞬間はまだのようだがこの打線なら平均10.40得点入る。
西村徳文
(投)伊良部(元ロッテ)
(捕)田村(元日本ハム)
(一)清原(元巨人)
(二)辻(元西武)
(三)落合(元ロッテ)
(遊)石毛(元西武)
(左)福本(元阪急)
(中)秋山(元ダイエー)
(右)イチロー(元オリックス)
4年連続盗塁王を獲得した韋駄天は、キャッチャーで盗塁を巡る攻防を繰り広げた田村を選出し、外野は俊足揃い。こだわりの感じられるオーダーは平均8.62得点を挙げ相手バッテリーに襲いかかる。
掛布雅之
(投)江夏(元阪神)
(捕)野村(元南海)
(一)王(元巨人)
(二)高木(元中日)
(三)長嶋(元巨人)
(遊)吉田(元阪神)
(左)山本(元広島)
(中)福本(元阪急)
(右)松井秀(元巨人)
「今の俺があるのは長嶋さんと王さんが野球やっていてくれたから」の言葉通りにファーストとサードは即決した。そんなミスタータイガースの組んだ打線なら平均9.80得点が見込まれる。
屋敷要
(投)金田(元国鉄)
(捕)野村(元南海)
(一)王(元巨人)
(二)高木(元中日)
(三)衣笠(元広島)
(遊)藤田(元阪神)
(左)山本(元広島)
(中)福本(元阪急)
(右)門田(元南海)
スーパーカートリオの選んだオーダーは昭和のスターがズラリと並んだ。門田をDHにするならもう一人の外野は松井秀(元巨人)が候補とのこと。平均9.35得点が見込まれる。
片岡篤史
(投)野茂(元近鉄)
(捕)古田(元ヤクルト)
(一)清原(元巨人)
(二)立浪(元中日)
(三)中村(元近鉄)
(遊)松井稼(元西武)
(左)大谷(エンゼルス)
(中)松井秀(元巨人)
(右)イチロー(元オリックス)
内野陣はPL学園OB中心の顔触れとなった。投打二刀流のスーパースター・大谷を外野手として選出したオーダーは平均9.55得点。
現役時代の重なっている選手で組んだベストナインが多かったため、選出されることは少なかったがそれでも王、長嶋の存在感は別格だった。外野ではイチロー、松井秀が不動の人気を集め、キャッチャーではプロの中でもズバ抜けた洞察力を持つ谷繁を推す声が多かった。予想平均得点の差がついたのは主にセカンドの差だった。小技の巧みな職人よりも井口、山田といった強打の選手を選んだ方が攻撃力は増す。今回の比較方法では守備力を考慮していないし、安定してOPS.900台の成績を残す選手よりも例年.800台ながら1シーズンだけ1.000を超えた選手の方が高数値となる。あくまでも参考程度でしかないが、最強のベストナインを選んだのは平均10.66点が見込まれる打線を組んだ斉藤和巳だった。