15シーズン連続勝ち越しのチームがリーグ・ワーストの勝率.386。この夏はトレードで大売り出し!?
過去4年とも、セントルイス・カーディナルスは、ポストシーズンに進出してきた。また、負け越したシーズンは、2007年が最後。その翌年から、15シーズン続けて勝ち越している。これは、ニューヨーク・ヤンキースの30シーズン連続勝ち越し(1993年~)に次ぎ、継続中では2番目に長い。ナ・リーグに限ると、カーディナルスが最長だ。
カーディナルスのストリークは、歴代においても、6位タイに位置する。ヤンキースの39シーズン連続(1926~64年)と30シーズン連続(1993年~)、ボルティモア・オリオールズの18シーズン連続(1968~85年)、シカゴ・ホワイトソックスの17シーズン連続(1951~67年)、ボストン・レッドソックスの16シーズン連続(1967~82年)に次ぎ、1899~1913年のピッツバーグ・パイレーツ、1939~53年のカーディナルス、1991~2005年のアトランタ・ブレーブスと並ぶ。
こちらも、ナ・リーグでは、最長タイということだ。今シーズンも勝ち越せば、ナ・リーグ新記録となる。
ただ、今のところ、ストリークは途切れそうだ。6月16日を終え、カーディナルスは27勝43敗。借金16を抱えていて、勝率.386はナ・リーグで最も低い。
ナ・リーグ中地区の首位、ミルウォーキー・ブルワーズの貯金は1に過ぎない(35勝34敗)。それでも、地区最下位のカーディナルスは、8.5ゲーム離されている。ワイルドカード・レースの3番手、サンフランシスコ・ジャイアンツとの差は10ゲーム。しかも、ジャイアンツとカーディナルスの間には、8チームがいる。
ここから巻き返す可能性はゼロではないものの、夏のトレード市場で売り手に回っても不思議ではない。
先発投手の3人、ジャック・フラハティ、ジョーダン・モンゴメリー、アダム・ウェインライトは、今シーズンが終わるとFAになる。リリーバーのジョーダン・ヒックスやクリス・ストラットンもそう。遊撃手のポール・デヨングも、球団オプションを行使しなければ、今オフにFAだ。
また、昨シーズンのMVP、一塁手のポール・ゴールドシュミットと交わしている5年1億3000万ドルの契約は、来オフに満了する。FAまで2年未満の選手は、他にもいる。
ここに挙げた選手のうち、41歳のウェインライト――8月下旬に42歳となる――以外は、売りに出せば、トレードが成立するかどうかはさておき、買い手は現れるのではないだろうか。