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人口減少自治体が、直接民主主義となるときに考えておきたい3つの視点

原田謙介政治の若者離れを打破する活動を10年以上
(ペイレスイメージズ/アフロ)

<高知・大川>村議会を廃止、「町村総会」設置検討を開始(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

5月の初日の朝にこんなニュースを発見しまし。

高知県大川村(約400人)が、地方自治法に基づき村議会を廃止し、約350人の有権者が直接、予算などの議案を審議する「町村総会」を設置する検討を始めた。四国山地にある村を訪ねると、過疎化と高齢化で議員の担い手が足りなくなる現実が浮かんだ。

出典:毎日新聞記事より

との状況のようです。

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部分的かもしれませんが、直接民主主義が今後この村に限らず現実的になっていくかもしれません。現実になったときに一人一人の住民がどのようなかかわり方やアクションを起こすのか気になります。なんとなく争点になりそうなことを3つほど考えてみました。

1:テクノロジーの進化と対面での対話のバランスのとり方

→意見の可視化などに遠隔でも使用できるテクノロジーをどんどん使うべきですが、人が集まることで起こる可能性を消さないようにしたいです。「移動が困難だから」といった理由で参画できないような可能性は減らしていくべきですが、直接民主主義にしたのであれば「採決」だけでなく「対話・議論」の過程をしっかりと重視していく必要があると思います。

2:主観と客観の両立の難しさ

→全村民それぞれの思いをもとに自治を進めることが必要なので、各々の想いや感情が活きるような枠組みを目指すべきではないでしょうか。ただ同時に、現状や将来予測などに関しての客観的なデータをしっかりと考慮し、判断の前提となる情報の充実があるべきでしょう。

3:専門知をどう組み込むか

議員を廃止するのであればその分の税金で、外部の専門知を活かす方法を考えてみてはどうでしょうか。各分野の有識者や実践家に村外から関わってもらいながら、村民の判断の幅を広げる役割となってもらうことができるのではないかと思います。その人たちの意見にただ流されるだけでは良くないですが、議論の中では多様な意見が必要な時もあります。

ざっと感じたことなので、もっと多くの論点が出てくるでしょうが、そんなことをなんとなく思いました。

プロではない多様な市民の参画が民主主義

どうしても政治での物事の決め方といえば、「多数決」が頭に思い浮ぶ方が多いかもしれません。しかし、民主主義で大切なのは多数決で決定をすることではなく、多様な人の意見や考えのもとに、議論を行い合意形成をすることができることです。また、政治をプロ(政治家・官僚)だけに任せるのではなく、アマチュアである市民の参加により決定を行うことで正当性をもつ制度です。

今後大川村がどのような選択をされるのかを見守ると同時に、自分の街で多様な市民の参画がどのようになっているかを改めて考えてみてはいかがでしょうか?

制度・政治家・行政職員・教育・大人・子ども若者・慣習など色々と変化は起こせると思います。

政治の若者離れを打破する活動を10年以上

1986年生まれ。岡山在住。愛媛県愛光高校、東京大学法学部卒。「学生団体ivote」創設。インターネット選挙運動解禁「OneVoiceCampaign」。NPO法人YouthCreate創設。「若者と政治をつなぐ」をコンセプトに活動。大学非常勤講師や各省有識者会議委員などとして活動を広げていく。18歳選挙権を実現し、1万人以上の中高生に主権者教育授業を行う。文科省・総務省作成「政治や選挙等に関する高校生向け副教材」の執筆者でもある。2019年参議院選挙・2021年衆議院選挙に立候補し敗れる。元岡山大学非常勤講師。元グローバルシェイパー東京代表。元中野区社会福祉評議会評議員

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