今の夫婦って会話、メールやLINEのやり取りってどれぐらいやってるの?
生物学的にはともかく、法的、社会環境、心境的には運命共同体的な存在となる夫婦。二人の間で行われるコミュニケーションの量は、当然赤の他人との間より多くなるはず。平均的にはどの程度のやりとりが交わされているのだろうか。ゲンナイ製薬が2015年11月に発表した「夫婦の関係と夫婦の会話に関する調査」(2015年9~10月、配偶者の居る20歳以上の男女を対象にインターネット経由で実施。有効回答数は1000人。男女比、10歳区切りの世代区分で均等割り当て)の結果から確認していく。
実際にはさまざまな条件の違いからケースバイケースとなるが、夫婦におけるコミュニケーションはその関係上、一定量のものになるはず。一方で第三者から確認することは難しく、自身の実情は知りえても、他人の動向までは分かるはずも無く、気になる人も多い。今回はその一端を探る。
まず最初に示すのは、夫婦関係を有する人の一日あたりの平均的な会話時間。全体値と、自己判断で自分の夫婦生活が円満であると回答した人・円満では無いと回答した人に仕切り分けした上での結果を併記する。
全体値ではボリュームゾーンは1時間以内。ただし91分以上の回答率もそれなりに高いため、平均値は71.6分となる。回答者が「会話」と判断したやりとりの時間のため、その密度は人それぞれだが、大体1時間強が夫婦生活における一日あたりの会話量。
ある意味当然な値動きなのが、夫婦生活が円満か否かの自己認識別。円満だと認識している人はボリュームゾーンこそ全体と変わりないものの、長時間層の回答率がやや高めとなっており、平均値も10分近く長い。ゼロの回答率も0.4%に留まっている。
ところが円満で無いと自覚している人では30分以下の人が圧倒的に多く、ゼロも合わせると8割超え。それ以上の長さの回答率も低く、平均値も30分足らずに留まっている。卵とニワトリ的な話となるが、夫婦生活が円満で無い人は、夫婦のコミュニケーションの機会が少ないようだ。
不仲な関係ほどコミュニケーションも疎遠なものとなる。これは会話に限らず、電子メールやLINEを用いたデジタル様式のやり取りでも変わらない。
平均値は一日2.7往復だが、円満自認世帯では3.0回なのに対し、円満で無い場合は1.2回。一度もやり取りがないとの回答は、円満では23.3%だが、円満では無い人は48.2%と倍以上の値を示している。円満だから会話もメールも盛んなやりとりをするのか、盛んなやりとりをするからこそ円満さを自認するのか。恐らくはその双方なのに違いない。
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