元保育士パパが教える【お父さんが子育てを楽しむ方法】~家庭円満のコツはお父さんの子育て!
子育て中のお父さん、子育てを楽しんでいますか?そもそも、子育ては奥さんの仕事だと思って、子育てをやっていないなんてことはありませんか?
この記事は子どもが生まれて父親になった人に向けて、子育てを楽しむ秘訣やヒントを解説します。今、子育てが楽しめていないお父さんや、奥さんに任せきりでほとんど子育てをしていないというお父さんは、今後子育てが楽しめるようにぜひ参考にしてください。
お父さんが子育てをしにくい3つの理由
昔は、「子育ては母親の役目」だと考えている人が多くいましたが、今は“イクメン”という言葉があるように、子育てに積極的に参加するお父さんがとても多くなりました。しかし、お父さんとお母さん2人の子どもであるのに、「子育てに参加する」という表現をよく目にするのは、世間一般ではまだ「子育てはお母さんの仕事」だと無意識に感じている人が多いからではないでしょうか。
積極的に子育てをするお父さんが増えている一方、今でも「子育ては苦手で奥さんに任せきり」というお父さんも少なくはありません。なぜお父さんが子育てをしにくいのか、主な3つの理由を紹介します。
お父さんが子育てをしにくい理由① 何をしたらよいのかわからない
ジェンダーレスが叫ばれている時代ですが、男女にはそれぞれの特性があります。性別の特性とは別に個人の特性があるので、男性でも子育てに向いている人はいるでしょう。しかし、一般的には子育てには女性が向いていると考える人がまだまだたくさんいるため、お父さんの中には初めから「自分は子育てに向いていない」「子育ては難しい」と考えてしまう人が多いのです。
また、お父さんには子どもを産むことができず母乳が出ないので、赤ちゃんが誕生した直後はお母さんと密接に過ごします。したがって、お父さんがいざ子育てをしようと思っても何をしてよいかわからず、奥さんに言われるがままという場面が多くなるでしょう。奥さんの言われた通りにソツなくこなせればよいですが、初めての経験なため思うようにいかず、産後で余裕のない奥さんから文句を言われたり結局奥さんがやってしまったりして、ますます子育てに苦手意識をもってしまうお父さんもいます。
お父さんが子育てをしにくい理由② 仕事が忙しい
父親の育休取得が推奨されていますが、「育休が取りづらい」というお父さんはまだまだ多いのが現実です。できるだけ早く帰宅しようと思っても仕事が忙しく残業になり、奥さんや子どもが寝てから帰宅し、子育てをしたくても時間がないというお父さんもいるでしょう。
お父さんが子育てをしにくい理由③ 自分の時間がなくなる
普段は夜遅くまで仕事をしているため、休みの日に子育てをしていると自分の趣味を楽しむ時間がなくなり、子育てをしたくないと考えるお父さんもいます。自分の時間が取れないのは奥さんも同じですが、奥さんが時短勤務やパートだったり育休だったりして家にいる時間が長いと奥さんの大変さがなかなか理解できず、「家に長くいる奥さんは自分の時間もあるだろう」と考える人もいるのです。
お父さんが子育てしやすくなる4つの方法
父親が子育てしにくい理由を踏まえて、どのように改善したら子育てしやすくなるのか、主な4つの方法を紹介します。
お父さんが子育てしやすくなる方法① 家事を夫婦で分担する
子育ては、子どもと関わることだけがすべてではありません。家事も含めて生活全般が子育てに直結するからです。夫婦でしっかりと、家事の分担を決めるとよいでしょう。子どもが生まれる前から家事の分担がしっかりできている夫婦も、子どもが生まれたことで今までと同じようにはいかない場合もあるため、分担を見直すことをおすすめします。
分担して家事を行う際は、以下のポイントに注意しましょう。
1.お互いが自分の分担をきっちりしなければならないという考えではなく、大変なときはお互いに協力し合う。
2.「家事が多少滞っても気にせず、子育てを優先する」など夫婦でルールを決める。
3.分担だからやって当たり前ではなく、お互いに感謝の気持ちをもち、言葉や態度で労う。
4.相手がやったことが気に入らなくても責めない。
お父さんが子育てしやすくなる方法② 夫婦で話し合う
家事の分担だけではなく、子育ての方針についても話し合いましょう。子どもが生まれるまでは夫婦の価値観のズレはなかったという夫婦も、いざ子育てをしてみると考え方の違いが生じるというケースがあります。子育てがお互いに初めての経験だった場合、理想と現実のギャップがあったりやってみて初めて気づいたりするということもあるでしょう。
1番よくないのは、子どもの前で子育てについて夫婦で揉めることです。夫婦で子育てに対する考え方が100%一致するということは難しいでしょう。しかし、最初にしっかりと話し合い、お互いの価値観を尊重し合う姿勢をもつことが大切です。お父さんが子育てに対する考え方を明確にして奥さんに伝えることで、奥さんも旦那さんのやり方を理解し、尊重してくれるでしょう。
お父さんが子育てしやすくなる方法③ 子どもを連れて遊びに行く
子どもと家の中で一緒にいて、どうやって遊んだらよいのかわからないと思ったら、進んで子どもを外に遊びに連れ出しましょう。公園や屋内施設のキッズコーナーなどに連れて行くと、一緒に遊具で遊んだり子どもが自分で生き生きと遊び始めたりして、家にいるときよりも遊びの内容に悩むことはありません。差し支えなければ、お父さんの買い物や趣味の外出に子どもを連れて行くと子どもにお父さんの楽しんでいる姿を見せたり、お父さんの好きなことを親子で共有したりすることができます。
また、外出先としておすすめなのが子育て支援センター。行ったことがないと抵抗感をもつ人もいますが、今は子育て支援センターを利用するお父さんは増えています。いろいろな遊びや遊具があり、家での遊び方のヒントが得られるでしょう。また、無料で利用できる支援センターが多く、参加することで子どもとの大切な思い出になります。ほかにもスタッフに育児相談をしたり、パパ友との出会いのきっかけになったりするなどメリットが多いです。子育て支援センターに関しては、「親子で行ける身近なおでかけスポット~保育士パパがすすめる【子育て支援センター遊びに行こう!】」で紹介していますので、ぜひお読みください。
お父さんが子育てしやすくなる方法④ 自分の趣味を楽しむ
子どもが小さいうちは、どうしても親は我慢しなければならないことがたくさんあります。しかし自分の時間を全て犠牲にしてしまっては、子育てが辛く苦しいものになってしまうでしょう。子ども自身も、自分のためにすべて犠牲にして大変そうにしている親よりも、自分の趣味も楽しんで生き生きとしている親の姿を見て育ったほうが情緒の安定につながります。
その際、自分ばかり趣味を楽しんで奥さんに負担が行かないよう奥さんと協力し合ってお互いの趣味の時間を尊重したり、子どもを放置して趣味に没頭することがないよう時間やルールを決めたりすることが重要です。
お父さんが積極的に子育てをする6つのメリット
お父さんが子育てをすることで、自分自身にも奥さんにも、もちろん子どもにもメリットがたくさんあります。つまり、家族みんなにメリットがあるのです。物事にはメリットがあればデメリットもあるものですが、お父さんの子育てに関してはデメリットが見当たりません。多くのメリットの中から、主なものを6つ紹介します。
お父さんが積極的に子育てをするメリット① 妻の支えになる
夫婦や家庭の環境にもよりますが、子育ての中心を奥さんが担っている場合は、旦那さんが積極的に子育てや家事を行うことで身体的にも精神的にも、そして時間的にも奥さんの負担が減ります。負担が減ることで奥さんの気持ちにも余裕が生まれ、旦那さんへの愛情や優しさにつながり、お互いに支え合う関係を築くことができるのです。
お父さんが積極的に子育てをするメリット② 夫婦円満
夫婦でお互いを支え、ともに子育てをすることで夫婦関係が良好になり、夫婦円満につながります。仲がよいお父さんとお母さんの様子を見ることは、子どもの情緒安定にも大きな影響を与えることが期待できるでしょう。
お父さんが積極的に子育てをするメリット③ 子どもとの良好な関係づくり
子どもが成長して反抗期を迎えると、お父さんとの会話がなくなったり、「お父さん嫌い」と言ったりするという話を聞いたことがある人も多いと思います。特に、子どもが小さい頃にお父さんがあまり子育てをしなかったという家庭に多く見られる現象です。子どもが小さいうちから子どもとたくさん接し、良好な親子関係を築くことで、子どもが成長した後も関係を継続できる確率は高くなります。
お父さんが積極的に子育てをするメリット④ 家庭円満
夫婦円満になり、よい親子関係が築ければ、当然家庭は円満です。生きていればさまざまな困難が起こりますが、普段から家族が仲良く協力し合える関係が築けていれば、困難が起きたときも家族みんなで乗り越える力は大きくなるでしょう。
お父さんが積極的に子育てをするメリット⑤ 子どもの自己肯定感の向上
お父さんとお母さんにたくさんの愛情を注いでもらうことで、自己肯定感が高い子どもに育ちます。ただし、お父さんが積極的に子育てをしても「しっかりしつけをしなければ」とあまりにも厳しく接してしまえば子どもは委縮し、自己肯定感が低くなってしまうでしょう。危険なことや人に迷惑をかけるようなことは、きちんと伝えなければいけません。そして、“甘えさせる”ことと“甘やかす”ことは違います。しかし、基本的には大らかな気持ちで子育てをするように心掛けましょう。
お父さんが積極的に子育てをするメリット⑥ 父親自身の成長
子どもが生まれたとき、お父さんとお母さんも親としては0歳です。子どもに教えられることがたくさんあります。子育てはうまくいかないことのほうが多いので、失敗や反省も増えるでしょう。その分、子育てを通して父親としてはもちろん、人間的にも必ず成長ができます。
まとめ
お父さんが子育てをすることで、家族みんなに大きなメリットがあります。メリットしかないと言っても過言ではありません。そして、子育てをするなら辛く苦しい子育てではなく、楽しんで子育てすることが何よりです。
今回はお父さんが子育てをしやすくなる方法を4つ紹介しました。今、子育てで悩みを抱えている人は、まずどれか1つでも実践してみてください。そして、少しでも楽しく子育てができることを願っています。また、これから父親になるという人は、子育ては楽しいものだと認識し、子どもの誕生を楽しみにしていただけたらと思います。