Google:ドイツにいる難民にノートPC「Chromebook」25,000台、530万ドル寄付
Googleは2016年1月25日、ドイツにいるシリアなど中東からの難民向けに530万ドル(約6億2,000万円)を寄付することを発表した。ドイツには2015年だけで110万人以上の難民が流入している。Googleは既に欧州の難民向けに1,100万ドルを寄付している。
難民向けに「Chromebook」25,000台を提供
GoogleはNPO団体NetHopeが実施している「Project Reconnect」を通じて530万ドルを寄付すると同時に、ノートパソコン「Chromebook」を25,000台を提供することを明らかにした。
ドイツには2015年だけで110万人以上の難民が流入し、多くの難民は徐々にドイツでの生活に慣れてきた。これから難民らはドイツ語の習得や仕事をするためのスキルを身につけなくてはならない。難民の多くは携帯電話やスマートフォンは所有しており、ドイツにくる前から利用していた。しかしパソコンは持っていない人が多い。そこでGoogleが提供するノートパソコン「Chromebook」を活用してドイツ語の学習、スキル向上に向けた学習、求人情報などの収集を行っていく。また子供向けの教育にも活用される予定。
難民の就職向けにドイツ語習得やスキル向上に活用だが
最近では2015年12月31日の大晦日のケルンで女性らが襲われた集団性的暴行事件があり、容疑者の半数以上が難民だったことから、ドイツでの難民への風当たりは非常に厳しい状況は続いている。それでも難民はドイツから簡単に他国へ出て行ったり、自国に戻ることはできない。
ドイツで生活していくためにはドイツ語を習得し、仕事を探さなくてはならない。就職するためには最低限のパソコンスキルも求められる。職のない難民が増加し、彼らの不安や不満が犯罪やドイツの治安悪化に繋がっている。ただドイツ語やパソコンのスキルを身につけた難民がドイツで良い仕事につけるようになり、その代りにドイツ人が就職できなくなると、また別の問題が発生するだろう。