30種類の洗濯洗剤を実際に試した!2022年洗濯洗剤の洗浄力ランキング。
こんにちは、おうちクリーニング研究家のハナです。
かれこれ6年ほど毎年梅雨前にドラッグストアで販売されている洗濯洗剤を全種類を買ってきて、独自に洗浄力を試しています。
もちろん全て自腹で購入してテストしており、メーカーへの忖度は一切なし。
洗剤のコスパ、汚れ落ちテストだけでなく、大切に培養している夫の加齢臭(枕カバー)を使って消臭力もしっかりチェック!
お店にはたくさんの洗濯用洗剤が並んでおり、選択肢が多すぎてどれを選べばいいのか悩んでしまう方も多いと思います。
・購入した30種類全ての洗剤の洗浄力
・液体洗剤だけの洗浄力
・蛍光剤を使っていない洗浄力
それぞれのベスト5をランキング形式で紹介します。
洗濯洗剤を選ぶ際の参考にしてもらえると嬉しいです。
洗濯洗剤の基礎知識
洗剤の裏面を見ると、なにやら難しい文字が並んでいますよね。
いったい何が書かれているのか、簡単に説明します。
意味がわかると洗剤選びの大きな指針になります。
洗浄力が想像できるようになる「液性」
液性は大きくわけて2つ。それ以外は例外です。
・洗浄力にすぎれた弱アルカリ性
・衣類を優しく洗う中性
服に付着する汚れの多くは汗や食べこぼしなどの酸性の汚れなので、反対の性質を持つアルカリ性で中和して汚れを分解します。
なので、アルカリ系の洗剤のほうが一般的には洗浄力は強いと言われています。
ただ、アルカリ性と液体は相性があまりよくありません。なので液体洗剤の中には弱アルカリ性であっても洗浄力が中性と変わらないものもあります。
洗浄力だけで考えると液体洗剤よりも粉末洗剤(もれなく弱アルカリ性)が高いです。
ちなみに例外と言えるのが、P&G「アリエール 除菌プラス」
いままで液体洗剤に除菌ができるものがなかったのですが、アリエール除菌プラスは除菌効果が期待できる「酸性」。普通のドラッグストアで購入できる液体洗剤としては唯一例外とも言える洗剤なのです。
「界面活性剤」で洗剤の性質がわかる
界面活性剤は水と油のように通常だと反発して交わることのないものを交わらせる性質のある成分。
洗濯用だけでなく、食器洗い用や掃除用、ほぼ全ての洗剤と名の付く物の主原料です。
界面活性剤=危険な成分だと思っておられる方もいらっしゃる思いますが、ナチュラル洗濯好きの方に人気のある「石けん」も界面活性剤のひとつです。
ただ、界面活性剤の種類はたくさんあり、種類によって特徴が大きく違います。
洗濯洗剤に使われている主な界面活性剤は直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)とポリオキシエチレンアルキルエーテル(AE)
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩は洗浄力
ポリオキシエチレンアルキルエーテルは風合い
成分表は成分が多い順番に記載されているので、どちらが先に書かれているかで洗浄力を重視しているのか風合い重視なのかがわかります。
白物以外には不向きな「蛍光剤(蛍光増白剤)」
蛍光剤は洗剤を選ぶ際にもっとも注意すべき成分です。
蛍光剤は洗剤で汚れを落とした後、繊維の表面に白色に見える塗料を塗るイメージです。
実際には白ではなく青白い蛍光色なのですが、紫外線が当たると白く見えるのです。
色柄ものに使うと色褪せたように見えるため、白物以外の衣類には不向きな成分です。
では、洗浄力テストを始めましょう。
こんなふうに洗浄力を確かめています。
洗浄力、消臭力の検証方法です。
洗浄力
口紅、卵、醤油、ボールペン、果汁、ソース、ミートソース、カレー、ごま油といった9つの汚れをつけた布を洗って汚れ落ち具合を5段階評価で点数をつけます。
すすぎは2回しています。
ニオイが気になる、洗濯物が黒ずむ、肌が弱いなどの悩みがある方は「すすぎ1回対応」の洗剤でも2回すすぐことをおすすめします。
節水にはなりませんが、洗剤で汚れを浮かせてすすぎで汚れを洗い流すので、すすぎは多いほうが汚れも洗剤残りもよく落ちます。
消臭力
消臭テストに使ったのは夫の加齢臭が染み込んだ枕カバー
ニオイはニオイチェッカーという体臭チェッカーを使って数値化。
洗う前の布をチェックしてみると、数値は「少しニオイが気になるレベル」とあります。
だけど実際にニオイをかぐと顔を背けたくなるレベル。
実際に鼻でかいだ結果と合わせて5段階評価で点数をつけます。
チェッカーの数値1〜6 【5】 洗剤の良い香りしかしない
チェッカーの数値7〜12 【4】 気になるニオイはない
チェッカーの数値13〜18 【3】 少し違和感がある
チェッカーの数値19〜24 【2】 かすかにニオイを感じる
チェッカーの数値25〜30 【1】 ニオイを感じる
チェッカーの数値31以上 【0】 ニオイを強く感じる
2022年実際に使って確かめた洗濯洗剤のランキング発表!
30種類の洗濯洗剤の洗浄力、消臭力、コスパを比べたデータです。
こちらの結果を元にランキング化しました。
洗浄力が高いということは、雑菌の餌となる皮脂や食べ残しをよく落とすということなので、部屋干し臭やシミの防止になり洗剤選びでは重要なのです。
洗浄力が同じならコストが安い洗剤をランニング上位にしています。
総合 洗浄力ランキング
今回試した30種類すべての洗剤の結果です。
1位 NSファーファ ファーファ(粉末)
2位 花王 アタックバイオパワー(粉末)
3位 LION トッププラチナクリア(粉末)
4位 P&G アリエール プロクリーン(液体/弱アルカリ性)
5位 花王 アタックZEROレギュラー(液体/中性)
洗浄力だけで比べると、やはり粉末が強いですが、液体ではアリエールプロクリーンとアタックZEROレギュラーがランクイン。
粉末洗剤は洗浄力重視の洗剤です。なので洗濯物がより白く見えるように蛍光剤が入っているものが多いです。
そんな粉末洗剤の中で蛍光剤の入っていないファーファが最高得点でした。粉末洗剤としてはコスパも洗浄力も高く蛍光剤が入っていない使いやすい洗剤です。
※ファーファは以前は柔軟剤入りの洗剤でしたが、リニューアルに伴って柔軟効果はなくなりました。
液体洗剤に絞った洗浄力ランキング
1位 P&G アリエールプロクリーン (弱アルカリ性)
2位 花王 アタックZEROレギュラー (中性)
3位 LION トップクリアリキッド (弱アルカリ性)
4位 ecoストア ランドリーリキッド (弱アルカリ性)
5位 花王 アタック3X (弱アルカリ性)
以前は液体といえば「中性洗剤」だったのですが、いつしか液体洗剤も弱アルカリ性が圧倒的に増えてきました。
洗浄力が強い液体洗剤もどうしても弱アルカリ性のものになってしまいますが、その中で中性でありながら強い洗浄力を発揮してくれたのがアタックZERO。
洗剤を使い分けずに1つにまとめたいならアタックZERO一択です。
使える衣類の範囲が広い中性洗剤で漂白剤も蛍光剤も不使用。色柄物にも生成り衣類にも安心して使えます。
アタックZEROは2022年にリニューアルしており、洗浄力は以前と変わりませんでしたが消臭力は確実にアップしました!
ドラム式用よりもレギュラーのほうが洗浄力は強くドラム式洗濯機でも問題なく使えます。
ただ、洗濯物の黒ずみが気になる方はドラム式、縦型洗濯機に関わらずアタックZEROのドラム式用がおすすめです。
アリエールPROクリーンの洗浄力は液体洗剤の中でも頭ひとつ抜けています。蛍光剤入りなので白物にしか使えませんが、白い物だけを分けて洗う場合には頼りになる洗剤です。
蛍光剤不使用の洗剤 ベスト5
蛍光剤は衣類の上に白い塗料を乗せているようなものです。色柄や生成りの衣類に使うと白く色が抜けたように見える場合があり使えません。
また最終的に洗い流さずに衣類の上に残る成分なので肌の弱い方は避けたほうが良い成分なのです。
1位 NSファーファ ファーファ (粉末)
2位 花王 アタックZEROレギュラー(中性)
3位 LION ブルーダイヤ(粉末)
4位 花王 ニュービーズ(粉末)
5位 LION トップ クリアリキッド(弱アルカリ)
ブルーダイヤは体臭、特に加齢臭に効くという酵素(リパーゼ)・酸素系漂白剤・ケイ酸塩がすべて入った加齢臭のための洗剤といっても過言ではない洗剤。今回の実験でも爽やかな洗剤の香りしか残っていませんでした。
店頭ではあまり見かけませんが、ニオイに悩んでいる方は使ってみてはいかがでしょうか?
ecoストアのランドリーリキッドは少々価格が高めですが、無香料でありながら嫌なニオイをしっかり消してくれて消臭力に感動!
パッケージがおしゃれなので、柔軟剤とセットにしてプレゼントにすると喜ばれそうです。
以上が今年の洗濯洗剤の洗浄力テストの結果です。あなたの洗剤選びの参考にしてもらえると嬉しいです。
各洗剤の詳しいテスト結果や実験過程はブログ「洗濯ラボノート」に記載しています。気になる方はお立ち寄りいただけたらと思います。